出版社内容情報
実施手順から箱庭療法との違い、川、山、田、道、家など基本型となる描画の解釈、各項目の象徴的意味と配置、図版の読み取り方を長年に亘る経験から分かりやすく丁寧に解説。
川嵜克哲[カワサキヨシアキ]
著・文・その他
目次
第1章 読みのための基礎的前提(風景構成法の実施手順;風景構成法の出自と箱庭療法)
第2章 風景構成法の特徴(風景構成法の特徴とそこから読み取れるもの)
第3章 基本型となる風景構成法の描画の解釈(「川」:「こちら」と「あちら」を形作る境界;「山」:空と大地を作り出す連山 ほか)
第4章 各項目の象徴的意味と配置(「川」:大地を流れる方向性をもった水;「山」:高さをもった不動の場 ほか)
第5章 図版とその解説(男性が少し苦手な20歳代の女性の描画;チックを主訴とする女児の描画(1枚目) ほか)
著者等紹介
川嵜克哲[カワサキヨシアキ]
1959年生まれ。1983年京都大学教育学部卒業。1989年京都大学大学院教育学研究科博士後期課程満期退学。現在、学習院大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ひろか
5
中井久夫→皆藤章→に続く系譜でありながら、独自の視点で風景構成法を網羅する。読み物としても面白い。2022/02/01
みみこ
0
平易な言葉でありながら、読み込むのに胆力の必要な本。全体を通して読んでも良いし、必要な時に必要なところを読んでも良い。2023/02/22
たんかともま
0
非常にわかりやすく、風景の読み解き方が語られる。川のあちらとこちら、人が人の絵に託すものなど成程と思う部分は大きいが、同時に風景構成法そのものがユングのような根拠や治療というよりそういう一つの学問という感があるなと思った。絵を通したコミュニケーションで治療を行うために必要な知識と客観性を教えてくれる本として読めた。それぞれにパターンもあり、教科書のように「この場合はなんだっけ?」に対応する作りにもなっており、本当は順に全て読むのがいいけれど、つまみ食いも許してくれる作りになっていると感じた。絵も多くよい。2021/08/22