出版社内容情報
灘の酒蔵から、訳あって江戸の酒蔵・山屋に修業に出された小次郎は、着いて早々に意気投合した浪人・龍之介とともに働きはじめる。ところが山屋は不注意から酒を腐らせてしまい、杜氏や蔵人たちが離反、江戸っ子からの信用も失った。再建を託された小次郎は、龍之介とともに新たな仲間を探し、斬新な酒造りで乾坤一擲の大勝負に挑む!
時同じくして、生き別れた妻が江戸にいることを知った龍之介は……。
文庫書き下ろし。
内容説明
灘の酒蔵から、訳あって江戸の酒蔵・山屋に修業に出された小次郎は、着いて早々に意気投合した浪人・龍之介とともに働きはじめる。ところが山屋は不注意から酒を腐らせてしまい、杜氏や蔵人たちが離反、江戸っ子からの信用も失った。再建を託された小次郎は、龍之介とともに新たな仲間を探し、斬新なやり方で乾坤一擲の大勝負に挑む!時同じくして、生き別れた妻が江戸にいることを知った龍之介は…。文庫書き下ろし。
著者等紹介
吉村喜彦[ヨシムラノブヒコ]
1954年、大阪生まれ。京都大学教育学部卒業。サントリー宣伝部勤務を経て、作家に。NHK‐FM「音楽遊覧飛行―食と音楽で巡る地球の旅」の構成・選曲・ナビゲーターを長年つとめた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
めい
5
分かりやすいシンプルな物語で、展開もテンポよく楽しく拝読した。もう少し掘り下げてほしいところも多々あり、少々物足りない感は否めないが。これは続編が出てほしいがどうなんだろう。2025/01/11
black&blue
3
酒をめぐる人々の出会いと冒険を描いてきた著者が、初めて描いた長編時代小説だが、爽やかで後味の良いスパークリングの日本酒を飲んだあとのような読後感。時代小説はオヤジのもの、といままで手を出さなかった若者や女性にもおすすめ。サブタイトルの「小次郎酒造録」春の卷、といったところか。桜の季節によく似合う。表紙のイメージも内容にぴったり。これに続けて、夏の卷・秋の卷・冬の卷と続けて読みたい。冬の卷には燗酒をとりあげていただきたい。ねぎま鍋で一杯かな。続編をお待ちしています。2024/09/12
スピカ
2
時代劇を見ているような感じでテンポよく読みやすかった。サントリーの宣伝部で勤務していたということで、お酒にまつわる小説を書いている作家さんだけあってさまざまなお酒の知識と思い入れは深そう。江戸にも多くの造り酒屋があったことや、それでも関西の下り酒の方が人気が高かったといった、江戸のお酒事情も知ることができた。2024/12/31
kmzwrs5781
2
もうちょっとお酒に関わる江戸の熱い男たちの物語だったらなぁ2024/11/28
かつたま
2
時代物を読むのはいつぶりだろうか?著者の本を読むのは二冊目。酒にまつわる本が多いとお見受けしたので今後もいくつか読んでみようと思う。今回の物語は酒造りと捕物帖とロマンスx2とエンタメ感満載。痛快時代活劇とでも言いましょうか読みながらずっと画は浮かんでいたが映像でも見てみたい。2024/10/24