出版社内容情報
京都市中京区、薄暗い雑居ビルにある「中京こころのびょういん」。評判を聞きつけ、メンタルの悩みを持った人々が訪れるが、そこで処方されるのは薬ではなく、なんと本物の猫だった!
彼氏との関係に悩む女子大生、妻に先立たれた老人、保護猫センターで働く男……。「処方猫」と過ごす時間によって、患者達の心の傷は少しずつ癒えていく。一方、猫を処方する”ニケ先生”には何か秘密があるようで――? 猫と人の絆を描いたシリーズ第二弾!
内容説明
薬ではなく、本物の猫を患者に処方する怪しげなクリニック「中京こころのびょういん」。ノリの軽いニケ先生と無愛想な美人看護師・千歳さんのもとを訪れる患者は彼氏との関係に悩む女子大生や妻に先立たれた老人、保護猫センターで働く男など事情も様々。「処方猫」と過ごす時間によって、患者たちは少しずつ心の傷を癒やしていく。一方、猫を処方するニケ先生には秘密があって―?大人気シリーズ第二弾!文庫書き下ろし。
著者等紹介
石田祥[イシダショウ]
1975年、京都府生まれ。高校卒業後、金融会社に入社し、のちに通信会社勤務の傍ら小説の執筆を始める。2014年、第9回日本ラブストーリー大賞へ応募した『トマトの先生』が大賞を受賞し、デビュー。2023年、『猫を処方いたします。』が第11回京都本大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ミュポトワ@猫mode
127
猫を処方いたします。続編。前編を買った時に間違えて買っちゃったかと不安視しながら、実は続編も一緒に買ってたっていうね笑 不安視するなら続編買うなよって思うんだけど、買ったんだよね笑 つまらない本じゃなくて良かったわ、まったく笑 っで、ハートフルストーリーってこういうことかと。心温まる話で良かった。泣きはしないけど。こういう本はあまり読まないけど、たまには良いよね♪猫も良かった。また猫の話を読みます♪つか、もう読んでる笑2024/01/16
シナモン
97
シリーズ2作目。人は自分が思っている以上に心に負担をかけてるんだなぁ。全部お見通しのニケ先生の処方には今回もほっこり癒やされた。そして迎えた第四章。ニケ先生、そういうことだったのか…。猫は人間が思ってるほど、ヤワじゃない。でもそう語るニケ先生の健気さに参りました。泣かされました😭本当に人は動物に助けられてばっかりだ😢2023/11/19
みかん🍊
91
2作目が出ました、彼氏に振られそうで会う事を避けたい女子大生、妻を亡くし引き籠もりがちな老人、女子大生の友人で兄ばかり気にする母親に実は不満を持つ女性、その兄で保護センターに勤める男性の4話、少しづつリンクして中京こころのびょいんの評判を広める役に立つのか、猫を処方して悩みを解決する、その報酬はどうなっているのか、猫の魅力は最強、前回よりは少し謎が解けてはきたがまだ予約の患者さんが来ていないと言う事で続きそうです。2023/12/18
ポップノア@背番号16
84
京都を舞台にしたファンタジーな連作短編集。「中京こころのびょういん」を訪れるともれなく猫を処方され、快方に向かうハッピーエンドが心地好い。彼との関係に悩む萌は「猫が近くに来てくれただけでこんなに嬉しい」と喜び、長年連れ添ったパートナーを亡くした達也は「猫は餅だ。つきたての餅だ」と驚く。ニヤニヤ顔が止まらないが、メインのラストは一変。猫は沢山幸せな時間を与えてくれるけど、お別れの瞬間が来ることも覚悟しなければならない現実を思い知らされる。いつか猫を飼いたい私の想いは揺れるのであった。続編から読んでも無問題。2024/03/26
ひさか
72
2023年11月PHP文芸文庫刊。書き下ろし。シリーズ2作目。4つの連作短編。タイトルが気になっていましたが、ホントに猫を処方するお話で驚いています。猫が効くというのが面白いですが、アニマルセラピーも確立されているように思いますし、十分にありそうな処方です。1作目を飛ばしてしまいましたが、まぁいいかな。2024/02/14