出版社内容情報
高原の保養施設「風神館」に集まった十人の男女。彼らの目的は、自分たちを不幸に陥れた企業の幹部三名に、死を以って償わせること。計画どおり一人目を殺害したあとに、彼らが目にしたのは、仲間の一人の変わり果てた姿だった。誰かが裏切ったのか!? 仲間の死を警察に通報すれば、復讐計画が頓挫してしまう。外部との連絡が遮断された館で、皆が疑心暗鬼にかられる中、さらに仲間が殺されて……。猜疑と信頼が交錯する密室ミステリの秀作。
『崖の上で踊る』を改題。
内容説明
高原の保養施設「風神館」に集まった十人の男女。彼らの目的は、自分たちを不幸に陥れた企業の幹部三名に、死を以って償わせること。計画どおり一人目を殺害した彼らが目にしたのは、仲間の一人の変わり果てた姿だった。誰かが裏切ったのか!?このまま復讐計画を進めるべきなのか!?皆が疑心暗鬼にかられる中、さらに仲間が殺されてしまう…。信頼と猜疑が交錯する密室ミステリの秀作。
著者等紹介
石持浅海[イシモチアサミ]
1966年生まれ。日本の小説家、推理作家。2003年、『月の扉』が『このミステリーがすごい!』2004年版で第8位、『本格ミステリ・ベスト10』2004年版で第3位に選ばれ注目される。2005年、『扉は閉ざされたまま』が『このミステリーがすごい!』2006年版、『本格ミステリ・ベスト10』2006年版の両方で第2位に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
相田うえお
79
★★★☆☆23062【風神館の殺人 (石持 浅海さん)k】綾辻行人さんの館シリーズを読み切ってしまったので、他の◯◯館の殺人な〜んていう作品を見つけたら内容問わずゲットしてます(毎回、同じ事言ってる〜^^;←というのも毎回言ってますが )本作品はタイトルこそ『館』ですけど、人を集合させて密室という条件さえあればとこでも良かったような気もするんですけどね(笑)。はい!本作品、プチややこしい話でした。『十角館〜』の様にいつの間にか仲間が減っていくタイプで、最初は10人も居た人間が読了段階では『ひぇ〜』ですよ。2023/10/08
koma-inu
48
十人の男女の目的は、企業幹部三名に復讐する事。計画通り一人目を殺害したが、同時に仲間の一人も殺害された。裏切り者は誰か?復讐は続けるべきか?新たな殺人が起こり、犯人を探す中、復讐も続ける展開が、とってもユニーク。会話と現場からロジックのみで裏切り者を絞っていく終盤は興奮。そして、ここで終わるか〜という、作者らしい結末。「これだけの事をして、警察に逮捕されない自信は、全くない」と主人公の発言もあるように、リアリティは無いかも。2025/04/27
うみ
37
こ、ここで終わるというのか!! ……最後まで本当に全っ然、犯人がわからなかった。石持作品はまだ2作目だが、この圧倒的ロジックに酔いしれるというもの。緻密に積み上げられたロジックの美しさ。さらに石持作品を読むことを決意をしました。2022/05/13
シオウ
31
家庭用小型風力発電機 フウジンブレードWP1に人生を狂わされ、開発者達を亡き者にするため集まった10人の男女。既に復讐の第一段階は完了しており、次の段階へ進むところで仲間の一人が殺される。閉ざされた空間で連続殺人が起きる小説はよくあるが、これだけ淡々と進む作品も珍しい。人が次々と殺されていくのに恐怖や危機感、絶望感といったものが大して感じられず、最後まで大きな盛り上がりなく終結する。犯人特定に至るまでの推理は論理的で面白かったが…うーん、なんか物足りない。2022/10/09
おうつき
31
3人の人間に復讐する事を決意した10人の集団の中で起きる連続殺人。計画を阻もうとする裏切り者がいるのか、それとも別の動機があるのか、先の読めない展開が魅力的だった。冒頭で既に登場人物全員が殺人に加担しているという状況から始まるので、倫理的な思考が麻痺してしまっているという特殊な状況で繰り広げられる謎解きも面白かった。そのコミュニティの中でしか成立しない一風変わった論理は石持作品らしい。タイトルに関しては改題前の方が良かったように思う。改題後のタイトルに惹かれて読んだ人は肩透かしを食らいそう。2022/09/01
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