出版社内容情報
現在、政府でも自治体でも、政策デザインを行う実務家にはEBPM(証拠に基づく政策立案)が求められています。しかし、EBPM を「説明責任を果たすためのものである」と解釈し、目標設定や根拠となる数字集めばかりに重点を置き、疲弊感、徒労感を覚えている方も少なくありません。本来EBPM は政策デザインの一部であり、うまく使ってこそ、効果の高い政策をつくることができますし、政策に関わる人たちを育てることにもなります。
本書ではEBPMを上手に使って、よりよい政策デザインを行うプロセスを、国や地方の行政における具体的な実践例を用いてわかりやすく解説します。また、そうした政策デザインの実践が、これからの行政に求められることをお伝えします。
■政策デザインとはコミュニケーション
■EBPMは何のためにあるのか
■疲弊が進む現場だからこそ、アリの目、トリの目、サカナの目で考える
■「無謬性神話」は過去のもの
■社会課題解決が必ず直面する「賽の河原」
■フラットなコミュニケーションのためのロジックモデル
■新潟県田上町のロジックモデル――当事者の視点で書く
■福島県須賀川市のロジックモデル――自分たちの言葉に置き換える
■青森県平内町のロジックモデル――孤立死への対策の中で
■経営改善を成し遂げた公立病院
■自分を成長させ、チームを育てるコミュニケーション
■AIなどの新しい技術を活かしたこれからの行政の仕事
■官僚や公務員は政治家の下請けではない
【目次】