出版社内容情報
賃金や1人当たり国内総生産(GDP)で見て、日本は先進国の最低レベルとなった。この状況に対して、賃金を上げ、成長するためには成長戦略や構造改革をすればよい、という議論が多い。
だが、その中身は空っぽである。成長率を高める方法は、実はノーベル経済学賞学者にも分からない。
賃金が上がらないのは、企業が利益をため込んで労働者に還元しないからだという人もいるかもしれない。
しかし、すべての賃金とすべての利潤を合計したものであるGDPで見ても、日本の1人当たり実質GDPは他の国と比べてやはり伸びていない。
では、どうすれば日本人の給料は上がるのか。生産性、為替、財政、あらゆる角度からエコノミストが難問に挑む。
第1章 日本の賃金はなぜ上がらないのか
第2章 成長戦略は可能か
第3章 人手不足でなければ経済は効率化しない
第4章 財政赤字と経済成長
内容説明
インフレなのに低賃金…日本経済を覆う難問。賃金や一人当たり国内総生産(GDP)で見て、日本は先進国の最低レベルとなった。この状況に対して、賃金の上げ、成長するためには成長戦略や構造改革をすればよい、という議論が多い。だが、その中身は空っぽである。成長率を高める方法は、実はノーベル経済学賞学者にも分からない。では、どうすれば日本人の給料は上がるのか。エコノミストが未曾有の難問に挑む。
目次
第1章 日本の賃金はなぜ上がらないのか(日本の賃金が上がらないのは生産性が低いから;農業人口が減ることは悪いことなのか ほか)
第2章 成長戦略は可能か(政府が成長率を高めることが可能か;もちろん、成長戦略は難しい ほか)
第3章 人手不足でなければ経済は効率化しない(ルーカスの主張と現実;生産性向上に必要な需要拡大による人手不足 ほか)
第4章 財政赤字と経済成長(財政赤字と経済成長は関係があるのか;日本の財政は本当に危機的なのか? ほか)
結論 賃上げをわざわざ邪魔している日本
著者等紹介
原田泰[ハラダユタカ]
名古屋商科大学ビジネススクール教授。1950年生まれ。東京大学農学部卒業。学習院大学博士(経済学)。経済企画庁国民生活調査課長、海外調査課長、財務省財務総合政策研究所次長、大和総研専務理事チーフエコノミスト、早稲田大学政治経済学術院教授、日本銀行政策委員会審議委員などを経て、現職。著書に『昭和恐慌の研究』(共著、東洋経済新報社、日経・経済図書文化賞受賞)、『日本国の原則』(日経ビジネス人文庫、石橋湛山賞受賞)など多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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