出版社内容情報
「米台は自主自決の運命共同体であるだけでなく、多くの共通の安全保障のテーマをもつ」「我々は台湾を絶対見捨てない」。2022年8月、米国のナンシー・ペロシ下院議長が訪台し、蔡英文総統と会談。中国にとって、威嚇的な「戦狼外交」が無視された衝撃的瞬間である。だが中台統一を自らの業績にしたい習近平主席が、台湾の併呑を諦めることはない。
では、台湾は本当に中国の一部なのか。自らを中華、華人、チャイニーズと見なす台湾人も多いが、「私はタイワニーズ」と名乗る台湾人も増えている。
著者は台湾侵攻、米中戦争の行方とともに、台湾人の歴史的ルーツを探る。漢人ではなく南太平洋島嶼国からの源流や独自の「十三行文化」、オランダ植民地時代から日本統治、中華民国の時代まで台湾・日台の歴史を通覧し、わが国に「友を守る覚悟」を問う。
中国は台湾のEEZ(排他的経済水域)と同時に、日本の与那国島近海にもミサイルを撃ち込んできた。もはや対岸の火事ではない。
序にかえて――与那国から
第1章 今、台湾に迫る危機
第2章 習近平3期目と中台統一
第3章 台湾侵攻のタイムリミット
第4章 台湾と中華民国の異なる歴史
第5章 奇跡の日台関係
内容説明
「米台は自主自決の運命共同体であるだけでなく、多くの共通の安全保障のテーマをもつ」「我々は台湾を絶対見捨てない」。2022年8月、米国のナンシー・ペロシ下院議長が台湾を訪れ、蔡英文総統と会談した。中国の習近平主席にとって、威嚇的・脅迫的な「戦狼外交」が無意味であると証明された瞬間である。中国は台湾のEEZ(排他的経済水域)と同時に、与那国島の近海にある日本のEEZ内にもミサイルを撃ち込んできた。もはや日台両国は一蓮托生。武力侵攻の行方を探るとともに、日本が台湾問題から逃げず、正面から民主主義の危機に向き合う覚悟を問う。
目次
第1章 今、台湾に迫る危機(ペロシ下院議長訪台の意味;「民主主義の友に感謝」 ほか)
第2章 習近平3期目と中台統一(総書記を超える「人民領袖」;中台を統一せねばならない ほか)
第3章 台湾侵攻のタイムリミット(台湾侵攻は2022年秋の予定だった?;制裁に甘んじれば国内圧力によって崩壊 ほか)
第4章 台湾と中華民国の異なる歴史(台湾人の「やさしさ」は別格;「台湾の花は梅じゃないわ」 ほか)
第5章 奇跡の日台関係(大平外相の「別れの外交」;米国に日本への圧力を期待する ほか)
著者等紹介
福島香織[フクシマカオリ]
ジャーナリスト・中国ウォッチャー・文筆家。1967年、奈良市生まれ。大阪大学文学部卒業後、産経新聞社に入社。上海・復旦大学に業務留学後、香港支局長、中国総局(北京)駐在記者、政治部記者などを経て2009年に退社。以降はフリージャーナリストとして活躍。ラジオ、テレビでのコメンテーターも務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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