出版社内容情報
50年以上連れ添った夫・三浦朱門氏を2月に亡くしたことを機に、夫婦にまつわる著者のロングセラーエッセイを大きな活字で新装復刊。
内容説明
幸せになれるか、なれないか曽野流・体験的「夫婦生活」の知恵。夫・三浦朱門氏との最後の日々を綴った「忘れるための月日」を特別収録。
目次
特別収録「私日記」(二〇一七年二月一日~二十八日)忘れるための月日
五里霧中の出発
ロウヒールでダンスを
蟹は甲羅に似せて
いそべ巻きとアベカワ
娼家の光景
奴隷の精神
浮気についての一考察
「寛大」ということ
小さな思想の表現
鞘堂の心
危機と共に生きる
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931年東京生まれ。作家。聖心女子大学文学部英文科卒業。『遠来の客たち』(筑摩書房)が芥川賞候補となり、文壇にデビューする。1979年ローマ法王庁よりヴァチカン有功十字勲章を受章。2003年に文化功労者。1972年から2012年6月まで、海外邦人宣教者活動援助後援会代表(これにより97年に吉川英治文化賞、読売国際協力賞受賞)。2012年菊池寛賞受賞。他受賞多数。1995年から2005年まで、日本財団会長、2009年10月から2013年6月まで日本郵政株式会社社外取締役、2013年1月から11月まで教育再生実行会議委員を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
退院した雨巫女。
12
《私-図書館》素敵な夫婦だなあ。私も、運だと思う。私は、もっと長く夫婦生活したかったなあ。(8年間だけ)2021/10/28
ひとひら
4
★★★★ グイグイくる。分別なんかついちゃいない年頃に決断するのだから、ほぼ運。面白い。2017/11/25
kyonkyon
3
何も知らない、人をみる目もない若造が結婚をするなんて、9割は運。歳をとれば人をみる目が養われるかといえば、そうでもない気もしますが。つまるところ、人間関係は信頼と尊敬。ちょっとした生き方の好みの問題で、相手がいても孤独ということは十分あり得る。結婚しなければ、これほど一人の人間のことを知る機会はないのだろうが、知らない方がよかったこともあるのが残念。2018/03/25
りんふぁ
3
勝手に曽野さんは独身だと思ってたんです。申し訳ない(・・;)それだけ依存心が感じられなかったので。なので巻頭伴侶の死から始まり戸惑いました。私自身、幸い伴侶がいますが、運もかなりあったと感じること多々あります。夫婦はほんと不思議な関係で、でも毎日帰宅し休日も出来れば家にいたいと思ってもらえるのは、それだけ居心地がいいという証なのか、と改めて気付かされました。寛容、我が伴侶にも当てはまります。有難い。2017/12/04
ひめぴょん
3
曽野節全開!なぜか私にはしっくり来ます。合わない人には会わない考え方かもしれませんが。人間の評価の基準というのは、実にさまざまだと思うし、さまざまであることによって、この世は楽しくもなっており、救われているのだと思う。→イケメンや美女だけが結婚できるわけではない。義理でやることは、自然さが欠けるから美しくないし、それは人生を切り売りすることである。それにそういう気持ちからしか付き合わない人たちというのは、人間を功利で考えているのだから、そういう人たちと仲良くなっても仕方ないのではないか、という論理である。2017/11/17