内容説明
南シナ海や尖閣諸島をめぐる動きなど、中国の強硬外交を不安視する向きも少なくないだろう。しかし習近平を最もよく知る元中国大使の著者は言う。2009年から2016年まで続いた中国の対外強硬姿勢は軌道修正された、と。実はこの方針転換は、習氏の第二期政権の幕開けを告げた第19回中国共産党大会における習氏の発言にも如実に表れていた。中国はなぜ対外強硬路線を選び、そしてなぜ転換せざるを得なくなったのか。天安門事件以降の混迷、リーマンショック後の増長、左右の内部対立まですべて踏まえ、著者だけが知り得た情報を基に中国外交の行方を分析する。
目次
第1章 中国の“世界一”トラウマ症候群と〓(とう)小平外交の成立
第2章 舞い上がった中国―二〇〇八年のリーマン・ショックで中国は変わった
第3章 「大国外交」を求めて―「平和的台頭」と「核心的利益」をめぐる論争
第4章 中国はなぜ海洋進出を図るのか
第5章 中国外交の失敗
第6章 中国外交のどこが間違っていたのか
第7章 中国外交の再生の道
第8章 習近平「新」外交と北朝鮮
著者等紹介
宮本雄二[ミヤモトユウジ]
1946年福岡県生まれ。69年外務省入省後、欧亜局ソヴィエト連邦課首席事務官、アジア局中国課長、軍備管理・科学審議官、在アトランタ日本国総領事、在ミャンマー連邦日本国大使館特命全権大使などを歴任したのち、2006~10年、在中華人民共和国日本国大使館特命全権大使。10年退官。現在、宮本アジア研究所代表、日中友好会館副会長、日本日中関係学会会長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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