出版社内容情報
京女の「かんにん」は、なぜ男を舞い上がらせるのか?――京美人にまつわるエピソードを紹介しつつ日本人の美人観に考察をめぐらせる。
井上章一[イノウエショウイチ]
国際日本文化研究センター教授
内容説明
「かんにん」は男を舞い上がらせる。史上初の美人コンテストは平安時代に開催された。京美人には秋田美人の気迫、新潟美人の悲哀が感じられない。京女は3B、同女は3K。かつて女子大は姥捨て山だった。なぜ日本人はうなじと脚首に色気を感じられるのか?ミス・ユニバースの美の基準はどこにあるのか?ベストセラー『京都ぎらい』の著者待望の新刊!
目次
第1章 京女の嘘
第2章 「美人」今昔物語
第3章 「美人」東西物語
第4章 「美人」という言葉に、まどわされ
第5章 誰がいちばんきれいなの
第6章 かしこい女、それともきれいな女
著者等紹介
井上章一[イノウエショウイチ]
1955年京都府生まれ。京都大学工学部建築学科卒業。同大学院修士課程修了。京都大学人文科学研究所助手、国際日本文化研究センター助教授を経て、同教授。建築史・意匠論のほか、日本文化について、あるいは美人論、関西文化論などひろい分野にわたる発言で知られる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まつこ
20
京都についての本というより、「美人」について論じる内容でした。不美人ほど不倫をする…という調査結果と、その理由が妙に納得で面白かった!2017/04/11
yukiko-i
20
井上先生による女性論。「京女の嘘」というタイトルにひかれ、どんな京都論が飛び出すか期待していたが、女性論というか、美人論に終始し、タイトルとは、ちょっと違う感じがした。とはいえ、いち意見、見方として楽しませてもらった。2017/02/12
roatsu
17
読み終えてから眺めると改めて成程と感じる不思議な題名である。美人というキーワードで日本史も日本人の感性もこれほど考察できるものかと驚いたり呆れたり。古事記の逸話をはじめ、今日違和感なしに何となく定着している事柄にも剽軽だが鋭いつっこみを入れる著者の着眼力はすごい。戦前になされた身も蓋も無いが真実を突いた女性の美醜研究や評論の引用には、昔の方が言論は自由だったのだなという著者の皮肉と共に思わず苦笑い。通説や固定観念によって見えなくさせられている真実を問うてみようという著者の意志が味わい深い一冊だった。2017/01/30
あきぽん
17
母が京女なのでタイトルを見て衝動買いしたけれど、京女に対する記述は少しだけで後は美人論、目新しいことは書いておらずお金と時間の無駄だったかも。この地域や学校は不美人が多いとか、もてない男が多いとか、該当する人が読んだら怒りそうなことも書いてある。歴史のうんちくは詰まっているいるけれども。2017/01/30
ぽっぽママ
16
あまり京女関係無かった。女の値打ちを上げる京都弁。あとは美人論。女性の社会進出と美醜の関係とか。美人の定義って難しいよね。2017/01/26
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