出版社内容情報
人間の現実でもなく、真実でもなく、本質を描いた作家・山本周五郎。彼だからこそ書けた、『青べか物語』や『さぶ』の真価とは。
【著者紹介】
文芸評論家
内容説明
周五郎が直木賞をはじめ、あらゆる文学賞を辞退し続けたことは有名だ。「文学は賞のためにあるのではない」が持論だった。人間の人間らしさを生涯にわたって探求し続け、自らの生活そのものを小説にささげた作家が描いた「悦び」の深みを知る。
目次
第1章 赤ひげ診療譚―分かりやすい正義がなぜ心に迫るのか
第2章 青かべ物語―浦安生活から三十年後に綴った物語
第3章 さぶ―全ては、結末の台詞を書くための道筋
第4章 季節のない街―「流れ者の吹きだまり」に住む人々の生き様
第5章 柳橋物語―おせんはなぜ、死を選ばなかったのか
第6章 樅ノ木は残った(前)―前衛的な「現代小説」
第7章 樅ノ木は残った(後)―周五郎は何を描いたのか
著者等紹介
福田和也[フクダカズヤ]
1960年東京生まれ。文芸評論家。慶應義塾大学環境情報学部教授。慶應義塾大学文学部仏文科卒。同大学院修士課程修了。『日本の家郷』(新潮社)で三島由紀夫賞、『甘美な人生』(ちくま学芸文庫)で平林たいこ賞、『地ひらく』(文春文庫)で山本七平賞、『悪女の美食術』(講談社文庫)で講談社エッセイ賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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