風待心中

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  • サイズ B6判/ページ数 280p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569827810
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

道を誤った男、一途に信じすぎた女――江戸深川を舞台に松本清張賞作家が書き下ろす、男と女、親と子の葛藤が渦巻く長編時代小説。

【著者紹介】
作家

内容説明

「…あたし、待ってる。風が吹くまで」早くに夫を亡くしたおせいの生き甲斐は、“鳶が鷹を生んだような”息子の真吉。将来を嘱望される蘭学医の卵で、母親思いの孝行息子だ。黒船来航に続いて多事騒乱、日本に風雲急を告げる安政年間、折しも連続する幼女殺人事件が江戸中を震撼させる中、真吉は人殺しの罪で捕縛されてしまう。息子の無実を信じるおせいと、真吉を慕う女たちは―。

著者等紹介

山口恵以子[ヤマグチエイコ]
1958年、東京都江戸川区生まれ。早稲田大学文学部卒業。松竹シナリオ研究所で学び、脚本家を目指し、プロットライターとして活動。その後、丸の内新聞事業協同組合の社員食堂に勤務しながら、小説の執筆に取り組む。2007年『邪剣始末』で作家デビュー。2013年『月下上海』で第20回松本清張賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゆみねこ

75
山口さんの江戸ものは初めて。幼い頃から利発で、町人の出ながら医者になった真吉。母親思いで眉目秀麗、女の心を捉えてやまない自慢の息子。順調に出世の階段を上り、前途洋々かとおもったら・・・。母の愛情が切なかったです。面白かった。2017/01/14

ぷっくん

62
いやぁ面白かった!!!ほんと一気読みでした!時代劇にしては読みやすいしラストの結末に驚ける^ ^なかなかダークなヤバい話ではないか?これが現代物だったとしてもイケると思います☆息子を思う母の気持ち、愛する男の為に女達が思う気持ち、頷けます☆知らない方、是非読んでいただきたい^_^オススメ!2017/01/28

らむちん

45
読友さんオススメ本。初読み作家さん。苦手な時代物なのに読みやすかった。長屋暮らしのおせいの息子、真吉は稀に見る秀才で美しく成長した。気持ちも優しく医者の卵として将来有望。終盤、少しずつ感じた違和感が明らかに・・・潔い母の気持ちが哀しい。2017/02/17

taiko

44
江戸の町、おせいのひとり息子真吉は優秀なだけでなく、眉目秀麗、誰にも優しく、自慢の息子だった。…時代物。タイトルから、誰と誰がを想像しながら読みました。途中いきなり彼が変貌したように見えた口づけのシーン、思わず、やっぱりとうなづいてましました。いつの世にも起こる酷い事件。今なら、DNA鑑定ですぐに犯人は分かりそうですが、この時代それは岡っ引きの勘だのみだったのかも。自慢の大切な息子の告白、母の気持ちを思うとやるせないです。このような結果にしかなり得なかったのか、母の愛は深いと思わずにはいられませんでした。2017/01/12

アーちゃん

30
図書館本。山口さんの時代物はお初でしたが、ほぼ一気読みでした。読み終わって初めてタイトルの意味がわかります。ネタばれしたくないので詳しくは書きませんが、なぜか木原敏江さんの「夢の碑」中の「鵺」を思い出しました。キツい表現や描写もありますが、江戸ミステリーとしては良作だと思います。2017/02/02

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