出版社内容情報
特殊能力を持つ少年たちが集められた施設。ある日イクオは猫から話しかけられ、施設から逃げろと忠告を受ける。感動と興奮のSF冒険小説。
【著者紹介】
作家
内容説明
思春期を迎える前の子供だけが、超能力を持つことができる近未来。集められた幼い子供たちは、秘密組織「シテン」の中で、それぞれの能力を研ぎ澄ます訓練を受けながら、「ホンテン」から命じられた数々のミッションに派遣されていた。その中の少年の一人イクオは、自分と会話できる猫ウリと出会い、組織が隠し持つ恐ろしい秘密を聞かされる。この世界のどこかにいる「猫の王」に会いたいと言うウリとともに、イクオは脱走を決意するが…。
著者等紹介
梶尾真治[カジオシンジ]
1947年、熊本市生まれ。71年「美亜へ贈る真珠」で作家としてデビュー。91年の『サラマンダー殲滅』で日本SF大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
初美マリン
119
一体誰が味方なのか、何が起こっているのか最後の最後にわかる、先のよめない内容、しかし、対象読者はどの年代なのか、よくわからなかった2019/10/10
みかん🍊
95
猫のほのぼのファンタジーがと思ったら意外にハード、超能力を持つ子供だけが集められた施設にいるイクオは猫のウリに誘われ施設から脱出し猫の王を探す旅に出ることになる、イクエオを待ち受けていたのは、やはり超能力を持ってしまった人間は戦わなくてはならない運命なのか、この世界の本当の支配者は猫である、人間は猫を飼っていると思っているが実は猫に支配されている。この旅はまだ続きそう次作があるのか。2015/11/10
ままこ
94
管理されている場所で育った特殊な能力を持つ少年イクオ。不思議な猫達と出会ったことで思考が変化し生活が一変する。少年の成長と猫の王を探すSFファンタジー。結構残酷なシーンがあった。イクオや猫達が活躍する場面はワクワクしたけど、ちょっと消化不良気味な展開。まだ謎が残されているけど続編があるのかな。2020/01/24
ゆかーん
56
シテンでの生活。それがイクオの全てだった。パパとママが喜ぶように勉強を続けた僕は、特殊な能力を身につけた。この能力は、大人になる前の一定期間にだけ備わった能力。パートナーのヒロシと、人殺しの仕事を担うようになった僕。人を殺す意味もわからない僕にとって、この生活が全てだった。でもある日、ウリという猫との出会いが僕の運命を変えた。この生活は危険だと知った僕は、シテンから逃げ出すために、ウリと脱出した。そして世界を支配する猫の『猫の王様』に会うための旅に出た。この出発が、僕の人生を変えることになるなんて…。2016/05/08
☆よいこ
50
ジュブナイル小説。SF。超能力研究所らしき施設で育つイクオ(190)。施設には十数人の男の子がいて、世話役の女性(ママ)と先生、警備のオジさんたちと時々励ましに来るパパがいた。ある程度勉強が進むとパパから「用事」を頼まれるようになり、外の世界で暗殺のようなことをするようになる。だけど、成長し声変りをする年齢になると能力がよわくなり、兄さんたちは「卒業」していく。不安を感じていたイクオはある日、パティオにいたネコと会話できるようになった。ネコと一緒に施設から逃げ出す。施設から恐ろしい追手が来る▽最後どうなん2020/03/24