出版社内容情報
『朝日新聞』の権威失墜には歴史的な必然がある。左派と戦後日本の終焉を「集団的自衛権」「反原発」などから読み解き、日本がとるべき道を明らかにする。
【著者紹介】
株式会社アゴラ研究所所長
内容説明
60年安保、全共闘、反原発派から朝日新聞の大誤報まで。ポピュリズムに彩られた知的エリートたちの敗北。
目次
プロローグ 私が左翼だったころ
第1章 朝日新聞の挫折
第2章 「平和主義」のユートピア
第3章 メディアが日本を戦争に巻き込んだ
第4章 メディアがつくった原発の恐怖
第5章 労働者の地獄への道は善意で舗装されている
第6章 進歩的文化人の劣化
第7章 「オール野党」になった政治
第8章 戦後リベラルの栄光と挫折
第9章 左翼はなぜ敗北したのか
エピローグ 「普通の国」への長い道
著者等紹介
池田信夫[イケダノブオ]
株式会社アゴラ研究所所長、SBI大学院大学客員教授。学術博士(慶應義塾大学)。1978年東京大学経済学部を卒業後、NHKに入社。報道番組の制作に携わり、1993年に退社。1997年慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科博士課程を中退。国際大学グローバル・コミュニケーション・センター(GLOCOM)教授、経済産業研究所上席研究員などを経て、現職。日本を代表するブロガーとして積極的な言論活動を展開している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とくけんちょ
54
まずは、朝日新聞の没落。戦前からの政治の流れ、エネルギー問題、戦後の左翼史などを通じて、いかに左が零落していったが語られる。全共闘が決定的で、何も意味をなさなかったと総括。一応、通読してみたが、最後の方は何をまとめたいのかがよくわからず残念。2021/11/04
金吾
21
マスコミや進歩的文化人が如何にしてダメになったかの著者の考えを示しています。納得できる部分はありました。しかし私はマスコミや進歩的文化人はそもそも甘えた利益集団の印象ですので、著者と出発点が違うように感じました。2024/05/26
ちくわん
15
2015年5月の本。【無念の中断】とにかく(あまり意味もなく?)多くの人名が登場。よって何をおっしゃらんとしているのか、いまだよくわからない私が、ここにいる。体制を整えてリトライ。2019/11/13
軍縮地球市民shinshin
12
戦後左翼の動向を薄く広く書いた本。左右両者を批判していて、「戦後レジーム」というのもよく分かるように書いている。その点はいいのだが、著者は極端に丸山真男を「崇拝」しているのだが、丸山も広い意味での「戦後左翼」の一人だとなんで著者は考えないのか不思議だ。それが難点だが、この点は本書だけではなく、著者の評論家としての視野を狭めていることにならないだろうか。2015/04/20
ネコ虎
10
半分が朝日新聞批判。「戦後リベラルの終焉」に関わることは3分の一。後はいつもの新自由主義主張の繰り返し。リベラル批判を期待してたのに全く外れ。池田は鋭いはずなんだが、左翼批判も表面的で、朝日を商業主義だ出世主義だで済ませているし、戦後知識人の名前をずらりと挙げても全く中途半端。なぜ戦後リベラルがこれほどダメになったのかキチンと切り込んでいない。そもそも新自由主義者池田にリベラル批判の資格があるのだろうか。財政再建、規制緩和、福祉切捨てを唱え、全く新味がなくなった「池田信夫の終焉」といったほうがよいのかも。2016/09/23
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