内容説明
時速300キロの世界、死の淵からの生還、失った顔…そして復活。「日本一のフェラーリ遣い」と呼ばれたレーサーが、恨み、怒り、悩んだ末にたどり着いた人生の意味。すべての人に勇気と無限の可能性を与える、渾身の書き下ろし。
目次
雨の富士スピードウェイ
七二時間の命
日本一のフェラーリ遣い
凄まじい痛み
戻るべき場所
妻と子供たち
見えないほうが良かったもの
アマゾンの流れ
僕に巣喰うクルミの殻
新しい誕生日
著者等紹介
太田哲也[オオタテツヤ]
1959年群馬県生まれ。レーシングドライバー。4年連続でフェラーリを駆ってル・マン24時間レースに出場。「日本一のフェラーリ遣い」と呼ばれる。1998年5月3日の全日本GT選手権第二戦で、多重事故に巻き込まれ、瀕死の重傷を負う
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ランフランコ
8
事故は壮絶。傷の描写はエグい。火傷は辛い。ケガでは最も辛いのではないか? いっそ死んでしまいたいという思いもわかる。そして、治療、リハビリは過酷を極める。肉体的回復も過酷だが、心の回復は更に過酷だ。著者が自信の弱さや醜さをさらけ出しながらも、自信を取り戻し、周りに感謝し、再生への道を歩み出せたことは素晴らしい。後半は人生の指南書とも言える悟りの境地に達している。2018/07/22
spike
1
圧倒されました。自分の小さな悩みなどあっという間に消し飛びます。図書館で借りたのですが、改めて買おうと思います。2010/04/20
Kurz
0
応援していたレーサーを応援するために読んだ。こちらが応援された気がした。2017/06/05
MITOTA
0
ストレートな表現で、著者の言いたいことは判るけど、あまりに稚拙。作文を読んでるよう。2017/01/12
mutou_tsusato
0
中学生の頃に読んだ本を再読。病院のスタッフに怒鳴ったり、街の中で追い回して来る子どもを威嚇したりする場面まで書いているのは凄い。そういう場面があるからこそ結末が光る構成なのだと思うが、それ以外にもうまいと感じた点は、病院に運ばれてから意識不明になった場面の後に回想(妻との出会い)を入れる構成。著者がサーキットに戻るのは本文が始まる前の写真でわかっていることなのだが、読んでいてハラハラとさせられた。2016/08/26