出版社内容情報
「月は、自分が見ているときに存在している」。量子論の考え方を底にすえながら、人間の心の世界の不思議に物理学的に踏み込む。
【著者紹介】
京都大学名誉教授
内容説明
「人は何のために生まれ、何のために死ぬのか」「人は何処より来たりて、何処へ去るのか」見えない世界が見えてくる、人類究極の命題への挑戦の書。
目次
第1部 見えない宇宙の探索
第2部 量子論が解明する心の世界
第3部 あの世とこの世の関係
第4部 進化する量子論―物質世界の解明
第5部 量子論の明日への期待―心の世界の解明
補論 タイムトラベルは可能か
著者等紹介
岸根卓郎[キシネタクロウ]
京都大学教授を経て、京都大学名誉教授、南京経済大学名誉教授、元佛教大学教授、元南京大學客員教授、元The Global Peace University名誉教授・理事、文明塾「逍遙楼」塾長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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たかぴ
23
再読。以前に読んだときよりも少しだけ量子論について自分の理解度が上がっていると思う。その上でこの本は量子論の説明がわかりやすいと感じました。そしてまだ解明(証明)されていないことのほうが圧倒的に多いのだろうと思います。元々の説明ができないが感覚的に知っていた世界を誰にでも説明出来るようにすることが今の科学や哲学が感覚を無視していたが量子論により、遠回りをして感覚的なことを大事にする世界に来ている過渡期のような気がします。どうもありがとうございました。2020/04/19
デビっちん
21
再読。「見えない波動性の心の世界のあの世」と「見える粒子性の物質世界のこの世」が相補的につながっている物心一元論の世界観を科学的に解説してくれています。瞑想から到達した東洋の太極図の思想と、科学から到達した西洋の量子論の思想という、2種類の叡智のベクトルが同じ結論に至っているのですから、これこそが真理だと感じられます。前回はがんばって読んでいましたが、今回はワクワクしながら読めたのは、あちらの世界への認識が高まってきたからってことにしておきたいと思います。それにしても、明快な論理だなぁと溜息がでました。2017/03/22
澄
15
「マクロの世界の万物は、その基をたどればすべてミクロの世界の原子(素粒子)からできているから、マクロの世界のこの世もまた何らかの形で、不可解(不確定)なミクロの世界のあの世の影響をうけている」・・・ 量子論より心の世界を説明していく。思考が現実となることを化学をもって証明か。これからは「心の世界」が到来する。E=mc E(エネルギー=波動)はm(物質)とイコールである。個人的には途中からタイムマシンへの興味津々と、、、2015/12/07
デビっちん
12
量子論を介して「見えない心の世界のあの世」が存在し、「見える物質世界のこの世」と相補的につながっていることを科学的に解明した。量子論が解き明かす世界って凄い。この世とあの世の境界領域は、互いに干渉している。波動の原理と波束の収縮性の原理により、祈りは願いを実現する。空間のほうが物質よりも真の実態であり、空間こそが万物を生滅させる母体である。「空即是色、色即是空」量子論の考え方を取り入れていた、般若心経ってすげー。2015/10/01
Machida Hiroshi
6
こんなに格調高い文章の量子論は他にあるのでしょうか。繰り返し言葉を変えて語られる内容は重層的で、まるでオーケストラの音楽のようでした。通奏低音のように響く量子論をベースにしながら、その上で様々な音色で少しずつメロディーを変えて何度も繰り返されるテーマを読み解いていくのは非常に楽しい仕事でした。 本書は京都大学の名誉教授である著者の「あの世」と「量子論」への愛が満ちた書です。2015/09/16