出版社内容情報
基準が引き下げられた「生活保護」と、拡大しつづける「子どもの貧困」。制度だけでは救えない真の問題に、新たな枠組みを提唱する。
【著者紹介】
社会福祉士
内容説明
派遣村、生活保護費でギャンブル禁止条例、芸能人の親による不適正受給…。生活保護をめぐる問題はあとを絶たない。激しいバッシングが起こるなか、2013年8月、ついに保護基準の引き下げが決定された。最大で10パーセントの給付削減が、貧困家庭を直撃する。ほんとうに心配なのは子どもたちだ。困窮家庭に育った子どもは、十分な教育環境もなく、社会に出ても安定した職には就きにくい。制度の賛否については活発に議論されるが、それだけで「貧困の連鎖」を断ち切れるのか。行政と民間、双方の立場で貧困問題に取り組む著者が、知られざる現場の生の声をレポートする。
目次
第1章 生活保護をめぐる二つの立場
第2章 増えたのは派遣村のせい?
第3章 生活保護バッシングと法改正
第4章 各論対決「適正化モデルVS人権モデル」
第5章 生活保護ではなく貧困の話をしよう
第6章 「子どもの貧困」から制度を読み解く
第7章 困窮する子どもたちへの支援
第8章 「日本を支える人」を増やすために
著者等紹介
大山典宏[オオヤマノリヒロ]
1974年埼玉県生まれ。社会福祉士。立命館大学大学院政策科学研究科修了。志木市福祉事務所の生活保護ケースワーカー、所沢児童相談所の児童福祉司などを経て、2008年から埼玉県福祉部社会福祉課で生活保護受給者の自立支援を担当。2010年から携わった「生活保護受給者チャレンジ支援事業(愛称:アスポート)」では、2年間で8,000人を支援、4,000人を自立に導く。ボランティアでウェブサイト「生活保護110番」を運営。同サイトでは、15年間でのべ6,000人の相談を受けるなど、生活保護の専門家として幅広い活動を続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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