内容説明
もはや絶望的と思われた局面を救った「匠の心」、通信が絶たれた後も、ひたすら連絡を待ち続けた執念、繰り返し襲ってくる試練に、懸命に取り組む若き技術者たち―「宇宙開発の語りべ」が管制室で見た、「チームはやぶさ」の闘い。
目次
序章 いのちと炎のリレー
第1章 「はやぶさ」計画の始まり
第2章 開発
第3章 誰も行ったことのない星へ
第4章 降下、そしてサンプル採取へ
第5章 数々の試練
第6章 地球への旅立ち
第7章 ウーメラの空に
終章 たたかい終えて
著者等紹介
的川泰宣[マトガワヤスノリ]
1942年広島県生まれ。1965年東京大学工学部航空学科宇宙工学コース卒業(宇宙工学第一期生)、1970年東京大学大学院工学研究科航空学専攻博士課程修了。工学博士。東京大学宇宙航空研究所、宇宙科学研究所、宇宙航空研究開発機構(JAXA)教育・広報統活執行役、同宇宙科学研究本部対外協力室長を歴任。この間、ミューロケットの改良、数々の科学衛星の誕生に活躍し、1980年代には、ハレー彗星探査計画に中心的なメンバーとして尽力(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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しーふぉ
18
サンプルを採取して帰って来るのは月以来という。イトカワに向かう途中の障害物等ははやぶさが自分で判断して避けて行く。満身創痍、通信不能を乗り越えて地球へのリターンを成し遂げたところが感動させたのでしょう。2025/01/02
ねこ太
12
はやぶさに人格を見出し感情移入して書くのではなく技術者たちの戦いを主に書いてて、とてもスリリングでおもしろい!そして、仕組みとか素人にもわかるように解説してくれるのが嬉しかった。予算つけるための苦労とかいろいろあるんだろうな〜 「11人いる!」の頃の萩尾望都さんに漫画化してほしい。2010/12/05
ぜんこう
10
はやぶさによる小惑星イトカワからのサンプルリターンの功績が綴られた本。はやぶさの擬人化もなく、淡々と事実を書かれています。擬人化されてたら落涙してたやろなぁ(^^;) 僕の名前も刻まれたターゲットマーカーはまだイトカワ上にまだあるんだろうし、なんか懐かしい。「はやぶさ」で自分のブログを検索したら、ターゲットマーカーのこともあるけど、いくつか書いてますね → http://blog.goo.ne.jp/zenko3/s/%A4%CF%A4%E4%A4%D6%A4%B52014/10/06
Humbaba
6
成果から考えれば,非常に安い値段で作られたはやぶさ.では,もっと潤沢な予算があればそれは達成できたのだろうか.その答えはおそらく否であろう.資産が限られていたからこそ,一人の人間が全体を統括して,可能なかぎり自分たちでやりきった.その結果,問題が起こったときの対処も随所に組み込まれていた.ただし,安い値段とはいえ限界というものがあるのは厳然とした事実である.2010/12/15
こまち
5
やはり意味なし本だったw2015/08/31