出版社内容情報
騒ぎを起こすモルモットのオルガは、いつも前向きでどこか憎めない存在。オガクズ家や近所の動物たちとの交流をやさしく紹介する。
内容説明
オルガは、物語をつくるのが大好きなモルモット。ペットショップからオガクズ家へとやってきました。じぶんだけの小屋があるし、タンポポだっておもうぞんぶん食べられます。ネコのノエル、ハリネズミのファンジオ、カメのグレアムという友だちもできて、にぎやかな毎日がはじまりました。だけど、楽しいことにはトラブルもつきもので…。「むかしむかし、モルモットは月へいったのです…」空想好きのモルモットのお話は、とまりません。かくれた名作第1弾。“くまのパディントン”のマイケル・ボンドが描く!クラシカルでコミカルな動物ファンタジー。
著者等紹介
ボンド,マイケル[ボンド,マイケル] [Bond,Michael]
1926年生まれ。47年から作家活動をはじめる。58年にはじめての子どもの本『くまのパディントン』で人気作家となる。おとなの本に、「パンプルムース氏」シリーズがある。2017年没
おおつかのりこ[オオツカノリコ]
福島県で生まれ育つ。やまねこ翻訳クラブ会員
いたやさとし[イタヤサトシ]
1999年、2000年にイタリア・ボローニャ国際絵本原画展入選(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
とろこ
67
表紙のモルモットが、以前我が家で飼っていたコにそっくりで、思わず手に取った一冊。児童書。想像力が豊かで夢見がち、乙女チックなお話が好きなモルモット・オルガ。ハリネズミや亀、ウサギやネズミとも友達になり、自ら作った物語を聞かせたりもする。ちょっとした冒険にも行ったり、コンテストに出たり、怖い思いもしたり…。でも、いつでも、飼い主のカレンやその家族が大切に守ってくれる。犬や猫と違って、モルモットは無表情だと思われがちだけれど、実はとっても感情豊か。読んでいて、心が穏やかになる、あたたかな物語だった。キュイー。2018/06/18
かもめ通信
18
オルガは物語をつくるのが大好きなモルモット。彼女にかかれば自身の冒険もモルモットの歴史も壮大な物語に早変わり?!夢見がちな女の子にとって物語と現実がごちゃごちゃになるのはしかたがないこと?!ゆかいで楽しい物語なのだが、実をいうとちょっぴり耳が痛かった。実は私も子どもの頃、作り話が大好きで、語っているうちになにがホントでなにがホラかわからなくなってしまうような子だったのよね……。(汗)2018/03/20
タカラ~ム
15
#はじめての海外文学 vol.4で子ども向けとして選書されている作品。推薦者は訳者でもあるおおつかのりこさん。食いしん坊でお話し好きのモルモット・オルガがオガクズさん一家やたくさんの仲間たちと繰り広げる物語はとても平和で安心感がありますね。オルガの毎日はなんだかとても楽しそうで、読んでいるこっちも幸せな気分になります。こういう機会がないと手にとることはなかっただろう作品。小さいお子さんがいる方は、ぜひ一緒に読んでほしいですね。2019/01/20
スイ
11
著者は『くまのパディントン』のマイケル・ボンド。 モルモットのオルガが巻き起こす騒動を描いた連作短編集なのだけど、パディントンよりはだいぶおとなしい。 著者のお子さんのモルモットがモデルということもあって、オルガは実際のモルモットの生態に基づいて描かれているからだ。 けれど、行動が小さくなっても面白さも小さくなるわけではない。 オルガが紡ぐ、モルモットのしっぽの伝説の話は最高! 挿絵もとても可愛くて、ずっと見ていたくなる。2023/02/10
ぱせり
7
態度も大きいけれど、想像の世界のスケールだって大きいオルガ。友人たちの知っているリアルな外の世界がむしろ貧相に思えてくるほどに。オルガからこぼれる諺やスローガンが好きだ。「いま口のなかにあるシロツメクサは、しばふにはえているシロツメクサふたくちぶんのねうちがある」「たくさん食べて少しだけ考える」2019/06/22