内容説明
「君は脇役で」と言われながら、いつか主役になりたいと、喜劇の舞台で脇役を精一杯演じた日々から主演の「放浪記」まで。戦前、戦中、戦後…どんなときも前向きだった、女優魂を語る。
目次
第1章 あいつより上手いはずだがなぜ売れぬ―いつか主役になりたくて(四十一歳、『放浪記』で主役デビュー;セリフをどう覚えるか;風邪で入院して、病院から劇場へ通う;ハイヤー待ち三分間のラッキー)
第2章 京都に生まれて…(花街の割烹旅館の娘…;十四歳で映画デビュー;戦争で慰問団に参加して;戦争が終わり米軍キャンプで歌う;銀座で見たかっこいいMP;京都に戻って出直し)
第3章 人生の『放浪記』(昭和三十六年、芸術座で初主役;五十年の間には…)
第4章 テレビではお母さん女優(テレビドラマのお母さんに;私の健康法;食べ物など;十年後の予定表)
一〇〇年後の皆様へ
著者等紹介
森光子[モリミツコ]
1920年5月9日、京都府に生まれる。1933年、京都府立第一高等女学校入学。1935年、従兄で映画スターの嵐寛寿郎率いる、寛プロの映画に初出演する。1941年に歌手を目指して上京。太平洋戦争の間は、戦地への慰問も経験する。戦後、大阪でラジオやテレビ、喜劇に数多く出演、着実に活躍の幅を広げる。1958年、劇作家の菊田一夫に見出され上京、『花のれん』で芸術座の初舞台を踏む。以来、数々の菊田演出作品に出演し、1961年には『放浪記』の林芙美子役に四十一歳の初主演で抜擢される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。