出版社内容情報
理子、亜紀、彩加、愛奈。4人の書店ガールたちが、葛藤と奮闘の末に見出したそれぞれの道とは。大人気シリーズ、堂々の完結編。
碧野 圭[アオノ ケイ]
著・文・その他
内容説明
中学の読書クラブの顧問として、生徒たちのビブリオバトル開催を手伝う愛奈。故郷の沼津に戻り、ブックカフェの開業に挑む彩加。仙台の歴史ある書店の閉店騒動の渦中にいる理子。そして亜紀は吉祥寺に戻り…。それでも本と本屋が好きだから、四人の「書店ガール」たちは、今日も特別な一冊を手渡し続ける。すべての働く人に送る、書店を舞台としたお仕事エンタテインメント、ついに完結!
著者等紹介
碧野圭[アオノケイ]
愛知県生まれ。東京学芸大学教育学部卒業。フリーライター、出版社勤務を経て、2006年、『辞めない理由』で作家デビュー。書店や出版社など本に関わる仕事をする人たちのおすすめ本を集めて行われる夏の文庫フェア「ナツヨム2012」で、『書店ガール』が1位に。2014年、『書店ガール3』で静岡書店大賞「映像化したい文庫部門」大賞受賞。また、小金井市を中心とした地域雑誌「き・まま」の編集にも携わっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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akky本棚
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
W-G
403
完結作。連作風なのが何か物足りない。ボリューム的には理子の章が圧倒的で、この章のテイストが全ての流れを決定させている。一作目から通して振り返ると、最初は勢い良く時代の流れに抵抗していたのが、徐々に気力体力ともに衰え、呑まれていったようにも見える。本当にこれが著者の思い描いた通りの着地点なのか、私としては疑問。作家の疲弊や、心の移ろいがそのまま反映してしまったよう。愛奈の章のビブリオバトルなんかは面白いところにスポットを当てたなと思ったが、ラストを亜紀でああいう形にするのは、果たして成功だったのか疑問。2020/03/10
Yunemo
271
書店ガール、この名に馴染めぬまま。ガールという範疇は超えていたはずのシリーズだったかと。でも本作品はほんとに書店ガールという枠を超えましたよね。単なるお仕事小説という見方ではなく、本屋の在り方、本という今後の衰退分野、そして今現在進行中の本屋経営、そこで働く人達の想い、伝わってきます。本作の4人の想いって本屋と本の価値観をどう見出すか、という観点で述べられています。1が発売されてから7年、自身も電子書籍での読書率が間違いなく増加してます。それでも本屋に行って手に取ってその重さを感じることが何時迄も醍醐味。2018/09/24
とし
214
書店ガール「 旅立ち」最終巻。 愛奈、彩加、理子、亜紀4人のそれぞれの成長とそれぞれの旅たち良かったですね、上からの絶対命令指示と下からの突き上げ、中間管理職の立場辛いですよね、最後は現場復帰になって良い結末でした。 2018/12/24
hiro
205
このシリーズには六年間も楽しませてもらったが、この第七弾で残念ながら完結となってしまった。最強のふたり理子・亜紀から、途中で愛奈、彩加へと主人公は変わっていったが、最後はその四人が主人公の短編四編でそろい踏みしてくれた。しかし、やはり理子店長は最強の書店ガールだったと改めて感じた。最後まで理子はエリア・マネージャーとして老舗書店を閉店させる苦しい立場にいたが、このシリーズは書店経営の難しさだけでなく、書店には本と読者をつないでくれる書店員がいることを教えてくれた。ビブリオバトルでは『ネバーランド』に一票。2018/10/18
れみ
184
シリーズ完結編。今まで主人公になってきた4人の現在からこれからへのお話。愛奈編では教え子の秀才くんの言動の裏側にあったものに胸を衝かれ、彩加編では彩加を思いやりながらも不器用な親友の姿に複雑な思いがしたな…。そしてこのシリーズといえばやっぱり理子と亜紀。仙台店をめぐり辛い立場の理子…私はそういう経験をする立場にはないのに、膝から崩れ落ちそうな衝撃とか実感できてしまって怖かったけど、亜紀編で描かれたその後の理子が元気そうで良かったし、辛い局面で亜紀が登場すると、その前向きな感じに元気が出る。だけど亜紀も、→2019/01/18