エルミタージュの聖母

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  • サイズ B6判/ページ数 261p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784569706344
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ニューヨーク・タイムス№1獲得の恋愛小説。

スターリン政権下のロシア。ナチスドイツの攻撃が本格化。ひとりの女性が、エルミタージュ美術館を守る姿を描いた小説。

マリーナは、孫娘の結婚式に参加するべく、娘がマリーナを迎えに来る。しかし、マリーナは認知症を患っていた。記憶が現在と過去と行き来しており、自分の娘すら思い出せない時がある。娘に連れられ、結婚式に向かう途中で、マリーナの回想が始まる。

▼1941年のレニングラード。マリーナは、エルミタージュ美術館に勤める美術館スタッフだ。ナチス・ドイツの攻撃から、絵画を疎開させるために懸命に梱包するマリーナ。食料もなく、寒さと飢えで、多くの仲間が死に、恋人も戦地へと赴く。オルベリ館長は、疎開するよう勧めるのだが、マリーナは、自分がここに残り、戦争が終わり、絵画が戻って来たときのために、また、美術館が空爆で破壊されても復興できるように、そのすべてを記憶する。と気丈に答えるのだった。

▼美しいものを守り、人間としての品格を失うことなく生き抜いたマリーナ。最後の一行に、深い余韻が残る小説。

内容説明

1941年ドイツ軍によるレニングラード包囲。戦禍から美術品を守るひとりの女性―デビュー作にしてニューヨーク・タイムズ1位を獲得した感動作。

著者等紹介

ディーン,デブラ[ディーン,デブラ][Dean,Debra]
シアトル生まれ。ホイットマン・カレッジで英語と演劇を専攻し、1980年に卒業。卒業後ニューヨークへ行き、「ネイバーフッド・プレイハウス」(プロの俳優養成所)で2年間研鑽を積みながら、10年近く、舞台女優として働く。1990年に、北西部へ戻り、オレゴン大学で美術の修士号を取得。教師として働きながら文芸誌に短編を発表しはじめる。ワシントン州シアトルに夫と在住。『エルミタージュの聖母』が長編第一作

成川裕子[ナリカワヒロコ]
1951年、沖縄に生まれる。1975年、香川大学経済学部卒業。英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

星落秋風五丈原

11
アルツハイマーの80歳代の老女が孫の結婚式に向かうまでの経緯(現代)と戦時に美術館で働いていた過去を交錯させながら物語が進む。彼女はエルミタージュのガイドをしていたという設定なので、ガイド文を見ながらその絵を想像してみるのもいいかも。2014/03/20

いぼいのしし

2
アルツハイマーの80歳代の老女が主人公。孫の結婚式によばれた(現在?)と、美術館で働いていた、戦争中のロシア(ソ連?)の記憶が行き来する。…レンブラントやルーベンスの絵がみたくなった。重い題材のわりに、読み終わると温かい気持ちになれた。2011/08/21

とし

0
最後の美術館をツアーするシーンだけは、寂しさや侘しさを感じられグッとくるものがあるが、そこに至るまでのストーリーがつまらない。 よく言えばレニングラード戦については現実があまりにも悲惨すぎてあえてぼかしたとも取れるが、美術品を守るために尽力した人達に焦点が当たる事もなく、アルツハイマー患者の話にしても家族の絆にしても内容がとても浅い。2022/12/12

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