出版社内容情報
闇に落ち込んでしまいそうな心を支える随筆。
悩みなき人生で済む人はいない。皆が心に、人には言えない暗さを持つ。その暗さを肯定し、人生を新たな地平から見直す書下ろし人生論。
人生にはさまざまな困難が降りかかってくる。辛いこと、哀しいこと、嫌なこと……、誰もが、日々、耐えがたいことと向き合っている。時には絶望して、すべてを投げ出したくなることもあるだろう。しかし、それでも人は生きていかなければならない。
▼仮に、楽しいことばかりの人生だとしたら、本当に幸せになれるのか。楽しいことばかりなら、いつの間にかそれが当たり前になってしまうだろう。喜怒哀楽すべてがあるからこそ人生には生きる意味がある。不幸を極めたときにこそ本当の幸せが見えてくるのかもしれない。波乱万丈の日々の末に、辿りついたのは、そんな思いだった。
▼結婚も考えた国境を超えた恋の哀しい破局、明日の食事にも事欠くほどの極貧生活、志半ばで若くして逝った友……。日常のささやかな出来事から、最も辛く哀しかった体験、あやうく死にかけたことなど、自らの人生のすべてをさらけ出しながら綴る人生論。
●第一章 憂(う)きことのわが身の上に積もれかし
●第二章 すべては“お芝居”かもしれない
●第三章 「不平等が平等」ということもある
●第四章 銃を突きつけられても、こりゃ書ける
●第五章 わが青春最大の「挫折(ざせつ)」
●第六章 「チャーシュー二枚、売ってください」
●第七章 “ケンカ・ガク”とよばれたころ
●第八章 簡単に人は死ぬ、簡単に人は死なない
●第九章 だれにだって“言い分”はある
●第十章 「しょうがねぇて、たんと生きたすけ」
●第十一章 イジメは「教育」ではなくならない
●第十二章 まさか自分がリストラに!?
●第十三章 あばよ、わが友
●第十四章 わたしが書いた二つの「巨星」
●第十五章 いまた、ガンもふつうの病気!?
●第十六章 拾う神あり、捨てる神あり
●第十七章 九十一歳の母のモットー
●第十八章 不可能ではない、困難なだけだ
内容説明
不幸をきわめたときにこそ、“本当の幸せ”が見えてくる。人生のすべてをさらけだして綴る、生きるヒント18章。
目次
憂きことのわが身の上に積もれかし―「喜怒哀楽」すべてこれ、人生
すべては“お芝居”かもしれない―本当はひどく内気で、無口だった
「不平等が平等」ということもある―飛び箱が飛べなきゃ、国語があるさ
銃を突きつけられても、こりゃ書ける―ノミの心臓にハリガネを巻く
わが青春最大の「挫折」―夢まぼろしと消えた国際結婚
「チャーシュー二枚、売ってください」―時代離れした極貧生活、そして離婚
“ケンカ・ガク”とよばれたころ―石原慎太郎氏との空しい口論、植村直己氏との悲しいケンカ
簡単に人は死ぬ、簡単には人は死なない―インド放浪の体験でつかんだもの
だれにだって“言い分”はある―物事はいろんな角度から見よう
「しょうがねぇて、たんと生きたすけ」―亡父のことを考える
イジメは「教育」ではなくてはならない―難しい、それでもきっと「大丈夫さ」
まさか自分がリストラに!?―“フリーター教授”の悲喜劇
あばよ、わが友―途上で死んだ二人の友へ
わたしが書いた二つの「巨星」―福沢諭吉の“やせ我慢”、中江兆民の“野人魂”
いまや、ガンもふつうの病気!?―同級生の三分の一が「おれ、ガンや」
拾う神あり、捨てる神あり―転んでも、ただでは起きるな
九十一歳の母のモットー―嫌なことせぬ、嫌な人とは会わぬ、嫌なものは食べぬ
不可能ではない、困難なだけだ―たとえ、一パーセントの可能性でも
著者等紹介
岳真也[ガクシンヤ]
1947年、東京生まれ。慶應義塾大学経済学部卒、同大学院社会学研究科修了。66年、学生作家としてデビュー。時代小説にも力を注ぎ、98年刊行の『吉良の言い分―真説・元禄忠臣蔵』(KSS出版)はベストセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
-
- 和書
- 月影の乙女
-
- 電子書籍
- SF/フェチスナッチャー 2巻 ヤング…