出版社内容情報
見事に戦い散っていった平知盛や教経、周囲の重圧に抗いつづけた維盛や宗盛など、平家の男達を主人公に、源平の争乱を活写した力作。
【著者紹介】
作家
内容説明
大黒柱である清盛を失い、滅亡へと向かう平家。その流れは押し留めることができないかに思えたが、それでも運命に抗い続けた平家の男たちがいた―。歌の道を望みながらも、武人として生きる道を選んだ忠度。虜囚の身となるも、次なる戦いに賭ける重衡。嫡流の血の重圧と戦い続けた維盛。歴史の流れに最後まで逆らおうとした知盛…。平家の男たちの颯爽たる姿を描いた連作短編集。文庫書き下ろし。
著者等紹介
嶋津義忠[シマズヨシタダ]
1936年、大阪生まれ。1959年、京都大学文学部卒業、産経新聞入社。化学会社代表取締役社長を経て、作家に(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
GaGa
48
平家ものを読むたびに思うのだが、平重盛というのは早世したこともあって、非常にいい人物と書かれることも多いが本当にそうなのだろうか。平清盛がある意味大改革者だとしたら、それを理解できないで、朝廷との距離を保ち続けた凡人のような気がするのだが…まあ、だから良く書かれているのだろう。あくまで清盛は悪人として平家物語を中心に日本人には刷り込まれているのだから。それは今年の大河ドラマの低視聴率の原点でもある。2012/04/05
黒猫
17
平重盛、平忠度、平敦盛、平重衡、平維盛、平教経、平知盛、平宗盛、平維盛の子供の六代の末路が書かれている。こうしてみると平家にも人材がたくさんいた。平重盛が生きていたらどうなったかが平家ファンなら一番考えてしまう。小松殿こと平重盛は武人にして民を第一に考えて、朝廷との交渉も後白河法皇ともやりあえただろうと思う。平重衡も南都焼討で有名だが武人としてもカッコいい。教経や知盛の最期も申し分なく堪能した。平家物語は長すぎるが、この本は平家の主要人物を網羅していて良い。イケメン御曹子の平維盛さんも。。。可哀相。。。2018/08/04
マサキ@灯れ松明の火
11
「大河」の頃に購入後…今まで、積みっぱなし(汗)無事に読了。「清盛」が偉大過ぎて、影に隠されがちな武将達…しかし、それぞれの活躍を見ると…一人一人が際立っています。しかし…時代は、無情にも新しき者達の物となる…歴史は繰り返され、次の人々に託されていく…平家が滅び、後の源氏も同じ道を辿る…大きな違いは、平家は一門の絆が強いのに対して、源氏は一族で滅ぼしあってしまった…どちらが、人として武士として、正しいかは、誰にも決めることはできない……2013/11/06
maito/まいと
6
平家といっても、大人物は清盛だけではなかった。本書は長男重盛をはじめとした清盛以外の英傑達を描いた歴史小説であり、時代の移り変わりの犠牲者たちに想いを馳せる一冊。ちょうど保元の乱から物語が始まっているので、早めに読んでおけば大河ドラマの予習にもなりますよ(笑)清盛以外の平家武将は敗者としてあまり語られることのないだけに貴重な内容。個々が優れていても組織戦で勝てなかった平家の没落。それは、単なる敗北以上のことを、今も、私たちに語りかけてくる。2012/05/08
Gladcolza Bambootail
0
平家物語のダイジェストプラスαな率直で簡潔な衒いのない短編集ですが、かの名刀小烏丸とその持ち主が登場するので刀剣乱舞好きな方は一読しておくといいかもしれません。素敵な平家武将いっぱいいるのに、とりたててそうでもない(?)ところが個性的な宗盛さんの話が何故か妙に印象に残りました。2017/04/18
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