出版社内容情報
真珠湾奇襲を成功させた英雄は、熱狂する世論を余所に冷静な目で対米戦に反対し続けた人物だった。戦争嫌いの司令長官の人間像に迫る。
【著者紹介】
歴史作家、太平洋研究会副代表
内容説明
開戦間際まで対米戦争に反対しながら、真珠湾奇襲を敢行しなければならなかった連合艦隊司令長官、山本五十六。己の主張と反する戦いに挑んだ男は、どんな思いで指揮をとったのだろうか。本書では山本自身の手紙や声、周囲の人たちの証言など、数々の資料を丹念にたどりながら、彼の心情を掘り起こす一冊。日本の将来を憂いた海軍大将の本心に迫る。
目次
第1章 パールハーバー奇襲と山本五十六
第2章 戦争回避を訴え続けた本心
第3章 「大和」「武蔵」の建造に反対した理由
第4章 “陸軍嫌い”は本当だったのか
第5章 “操縦不能の陸軍”から日本をどう守るか
第6章 人間・山本五十六に迫る
著者等紹介
森山康平[モリヤマコウヘイ]
1942年、満州国・奉天(現遼寧省瀋陽)生まれ。週刊誌・月刊誌などの記者を経て、太平洋戦争研究会副代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佳乃
36
幾ら戦争に反対派がいても当時の日本帝国のすべての人に反対する気持ちを言っても通用するものではなかったことがわかる。また、最後に言っているように確かに中途半端に反対を言っていたことも確かかも・・・それでも流される当時の流れから見ても自分の思うことを言えるだけでも凄いことのように思える。茶目っ気たっぷりの山本五十六はいいなぁ。2015/05/25
手押し戦車
12
国大なりといえども戦好まば必ず滅ぶ。自分の所属してる組織、国が愚かな決定をした場合、どうするかいつの時代も難しい問題。真珠湾攻撃から始まった戦争これも国の決断に対して全力で任務を精一杯行った。明日は分からないが今できる最善の決断を下して行ける様に日々見聞を広め学習して行く。愚かな決断に対して最後まで反対意見を大勢の前で一人で述べる勇気こそ最善の決断への第一歩になる! 2014/06/14