出版社内容情報
植物学者の父が殺された。「ルビアン」という言葉を遺して…。17歳の北元レイは真相を掴もうとする。驚きの結末が待つ傑作ミステリ
【著者紹介】
作家
内容説明
植物学者の父が殺された。両親が別居を始めてから、十七歳のレイにとって仕事一辺倒の父は遠い存在だった。しかし、自分の気持ちに区切りをつけるためにも、父が死に際につぶやいた「ルビアン」という言葉の意味と犯人をつきとめたい。固く決意するレイの前に、警察からの疑惑の目と、父をめぐる謎めいた人間関係が立ちはだかる―。サスペンスフルな展開とみずみずしさあふれる異色の植物ミステリ。
著者等紹介
鯨統一郎[クジラトウイチロウ]
1988年『邪馬台国はどこですか?』(東京創元社)で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gonta19
81
2011/7/20 Amazonより届く。2016/11/3〜11/4鯨作品にしては真面目な作品(失礼)。とはいえ、鯨テイストが存分に味わえる。吉村達也氏が亡くなった今、さらっと読めるミステリとして貴重な存在だ。2016/11/04
coco夏ko10角
22
植物学者の父が殺され命尽きる直前につぶやいた言葉「ルビアン」…植物ミステリ。今まで読んだ著者の長編作品の中で一番よかったかも。今作も『隕石誘拐』の〈十新星の会〉など他作品とのリンクが色々と。2018/07/31
rakim
8
鯨さんの本でなければ「若い人向けの本でしょ」って手に取らなかったかもしれません。でも重い肉づけがない分しっかりとした骨組みが見えて好感触なミステリーでした。適度などんでん返しもあって。身近な野草の名前が彩りを添えてくれましたし、ドラマにできそうな一冊。2012/10/09
ふみえ
5
草花辞典を片手に読み、通勤時には道端をジロジロ眺めました。春だからあっちこっちに小さな花が咲いていた。気付かなかったな。犯人もだけどね。2021/04/19
takahiko
4
読みやすく展開が早いので、駆け足の様なテンポで最後まで進んでいきます。ちょっと大雑把な印象ですが、終盤の犯人が判明するまでの二転三転は、目が離せません。野草はネットで検索で調べながら読めば、もっと物語に入っていけます。2011/09/12