内容説明
時は徳川二代将軍秀忠の治世。しかし大坂の地では、徳川の不人気が深刻だった。戦国の気風も根強く、「背徳組」を名乗る無法集団が世の転覆を図る。そこで活躍するのが、「おばちゃんくノ一」こと小笑が率いる忍びたち。彼女たちの最大の武器は「口」。おしゃべりで敵を味方につけ、噂話で世の空気を操っていく。その小笑組に、女絡みで大失態を犯した柳生新陰流の遣い手、勇馬が加わり…。
著者等紹介
多田容子[タダヨウコ]
作家。1971年、香川県生まれ。兵庫県尼崎市に育つ。京都大学経済学部卒業。99年、柳生十兵衛を主人公とした剣豪小説『双眼』(講談社)でデビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BlueBerry
38
もうちょっと忍者としての活躍を期待したが忍者的な所は少なくて普通の戦闘が多かった。2013/11/19
優希
37
タイトルに騙された感が強いです。主人公はおばちゃんではなく若者。物語自体にも起伏がありません。図書館本で時代小説だからと借りたのが間違いでした。2022/06/17
ぶんぶん
9
表紙と袖文に騙された。と言うか装丁ミスですね。サラッとした内容かと思ったら本格物でした。徳川転覆を図る「背徳組」、それに挑む「小笑組」情報攪乱に精を出す。ユーモア忍者物かと思わせる装丁と煽り文句はミスマッチです。もっと重厚な装丁と解説文を付けた方が良い。奥付けを見たら、堂々たる剣豪小説を書いて来た方だった。ご自身で剣の修行もなさるらしい。一冊に盛り込み過ぎの感もあり。2014/04/29
めだか
9
「くノ一」というからには、武器や忍術で相手を翻弄すると思いきや小笑組は口先三寸が得意の忍び。徳川幕府の宣伝部隊でありながら、反幕府勢力を抑え込む使命を持つ。多少のチャンバラとハニートラップは御愛嬌。おばちゃん小笑の正体は・・・・。面白い設定と思って読んでみたが、スパイスの効いていないカレーみたいでおいしそうな香りがするのに食べると物足りない!そんな作品でした。2011/06/22
rakim
7
内容がしっかり娯楽時代物となっているわりに、題名と装丁が好きではありませんでした・・というよりももったいない感じ。確かに叔母さんの話ではあるんだけれど。2011/08/25