• ポイントキャンペーン

PHP文庫
「あるがまま」を受け入れる技術―何もしないことが、プラスの力を生む

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 250p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569671130
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0195

内容説明

価値観が大きく揺れるこの時代―。周りを見ずに、がむしゃらに努力するだけでは決して幸せな人生を送れません。本書は、「心」のエキスパートと「光速の寄せ」の棋士が、“あるがまま”を受け入れるための新しい考え方を提唱しています。「物を忘れることで豊かになる」「嫉妬心には可能性がある」「何もしないことに全力を傾注する」など、今を生きる人すべてに読んでほしい一冊。

目次

第1章 年のせいで、やりたいことを諦めない(四十代でタイトルを取ることの重み;経験の強み、挑戦の強み ほか)
第2章 人を妬んでいる間は、まだ望みがある(知力、体力、技術力を超える「人間力」とは何か;人間としての重みを身につけるには ほか)
第3章 イメージと直観が、未知を拓く(将棋にもカウンセリングにも正解はない;勝負師と芸術家と研究者 ほか)
第4章 何もしないことが、力を生む(思考するのをやめた時に名案が浮かぶ;集中力を他に逸らすことで、集中力が高められる ほか)
第5章 恵まれすぎると、発想は貧困になる(将棋は日本の国民的娯楽;問題を「解く」ことよりも「つくる」ことで思考力は養われる ほか)

著者等紹介

河合隼雄[カワイハヤオ]
1928年、兵庫県生まれ。臨床心理学者。京都大学名誉教授。1952年、京都大学理学部卒業後、アメリカ留学を経て、1967年、京都大学教育学博士。その後、スイスのユング研究所で日本人として初めてユング派精神分析家の資格を取得し、日本におけるユング分析心理学の理解と実践に貢献。著作や論文は多数あり、1982年、『昔話と日本人の心』(岩波書店)で大佛次郎賞、1988年、『明恵夢を生きる』(京都松柏社)で新潮学芸賞受賞。小渕首相(当時)の私的諮問機関「21世紀日本の構想」懇談会の座長、教育改革国民会議委員、文部科学省顧問を務めるなど、日本の政治、教育に幅広く貢献。1995年4月、紫綬褒章受章、2000年、文化功労者顕彰。元・日本心理臨床学会理事長。元・文化庁長官。2007年7月逝去

谷川浩司[タニガワコウジ]
1962年、兵庫県生まれ。11歳で若松政和七段に入門、13歳で初段、14歳で四段と異例のスピードで昇進。21歳で史上最年少の名人位を獲得。97年、第五十五期名人戦で通算五期目の名人位獲得により「十七世名人」として永世名人の資格を得る。通算獲得タイトルは、名人5、竜王4、棋聖4、王位6、王座1、棋王3、王将4。終盤の「光速の寄せ」で多くのファンを魅了し続けている。2005年に「神戸大使」に任命される(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

roughfractus02

11
棋士は、情報は道具でしかなく、最後に決断するのは自分であるとする一方、自分にはどうにもならないことがあるとわからないことは「仏様」に任せてできることをする場面が勝負事には多いという。臨床家は、自力も必要だが自分というレッテルを外す「他力」との折り合いがないと前に進めないとする経験をクライエントの言葉を「ボーっと聴く」態度に重ねて、無為に委ねる態度の方がうまくいくという。難問の前に対峙する点で共通する両者だが、答えを得る気持ちを「あきらめる」と、新たな問いが「あきらかになる」ビジョンが生まれるようである。2023/02/19

Gotoran

11
“心のエキスパート”河合先生と勝負師の谷川氏が将棋の対局の如く、交互に「指し」ながら、「指す」ごとに、お互いの豊富な経験に根ざした話が深まっていく対談本。谷川氏曰く、「知足に生き、仕事でも、同じことをするなら嫌々するのではなく、仕事のなかに楽しみをみつけて働く方が自分のためにもなり、周囲の人の幸せにも繋がる。逆境で底力を発揮するには、常識や既成概念を打ち破り、マイナスをプラスに変えていくような逆転の発想、“何もしないことが力を生む”が必要だ」と。「勝負師、芸術家、研究者」のバランス、なるほど!再読本2011/06/05

とも

9
河合先生とプロ棋士谷川さんの対談。実に面白い!/年齢はひとまず括弧に入れて、何でもやってみる。だめだと思えば、括弧をそっとはずす/最悪を想像しておいて現状を見ると、違って見える/嫉妬しているうちはいい。「自分もおなじ土俵に立てる」希望を持っている裏返し/未知の局面で、この先こんな感じになってほしいというざっくりしたイメージが持てるか。「構想力」/変性意識状態と「華厳経」、「唯識」/「それ」がどうであるか以前に、「それが存在していること」に満足してぼーっとする/自分の死期がだいたい分かるブエブロ族の話など。2016/05/17

うりぼう

4
河合隼雄ファンです。あの語り口が読めないのは、残念。谷川さんは、最後の将棋指しというイメージがします。2008/09/30

^o^っpe

2
心理療法と将棋、通じるところもあって二人の会話がしっかり繋がっている。第1章年のせいでやりたいことを諦めない第2章人を妬んでいる間はまだ望みがある第3章イメージと直感が未知を拓く第4章何もしないことが力を生む第5章恵まれすぎると発想は貧困になる。どれも印象的だが、勝負は毎日の生活習慣の集大成、勝負師と芸術家と研究者、読み切りと見切り、四隅を見る大局観を持つ、ひとつの選択をしたら百点満点だと強く思う、自分の「運命」を、どう演奏するか等、谷川さんが河合先生に全然負けてない。流石だなぁ^o^2016/04/28

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/56506
  • ご注意事項