PHP文庫<br> 異才の改革者 渡辺崋山―自らの信念をいかに貫くか

電子版価格
¥550
  • 電子版あり

PHP文庫
異才の改革者 渡辺崋山―自らの信念をいかに貫くか

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 308p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569665474
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C0134

出版社内容情報

幕末の「異才の人」、渡辺崋山の生涯に学ぶ。

一万石の小藩の財政を建て直し、49歳で自刃に至った渡辺崋山。藩政家、日本画家、蘭学者としても活躍した“異才の人”の生涯に学ぶ。

幕末に活躍した人物の中でも、ひときわ異彩を放つ渡辺崋山。

▼「遠近法」を取り入れて、日本美術史に新境地を開拓した画家として有名な彼だが、実はれっきとした大名家の家老である。

▼1万2千石の小藩ながら、東海の田原藩の経営再建に尽力し、農政家を招いて領民の生活安定に心を砕き続けた。その手腕は、天保の大飢饉でも領民に餓死者を出さず、幕府から唯一表彰を受けたことからも分かる。

▼崋山の才能は、それだけに止まらない。江戸藩邸では、高野長英や小関三英など、蘭学者との交流を通じて西洋の新知識まで蓄えた。まさに多才にして「異才の改革者」だったのである。更にその視野は日本を越えて世界にまで向けられたが、幕府の海防政策を批判した容疑で「蛮社の獄」に連座し、49歳で自刃に追い込まれてしまう。

▼幕末初期の改革者だった崋山は、いかに守旧派と闘い、自らの信念を貫き通したのか? 時代の先駆者の生涯に学ぶ一冊。

▼文庫オリジナル。

[ 1]崋山の改革理念 
[ 2]嫌った藩主と意気投合 
[ 3]農政家 大蔵永常を招く 
[ 4]ユニークな産業振興策 
[ 5]グローカリゼーションへの開眼 
[ 6]鎖国の中の開国 
[ 7]天保の妖怪ににらまれる 
[ 8]儒教を国教にした幕府 
[ 9]佐藤一斎と鳥居耀蔵 
[10]江戸のミーちゃんハーちゃん 
[11]原理と応用について 
[12]心の発信地に 
[13]崋山の書画の流麗さ 
[14]江戸四百年への市民の力 
[15]くるか、地方の時代 
[16]崋山と大塩平八郎 
[17]討幕力の源泉はカネへの注目 
[18]尚歯会の段階的思考 
[19]外部講師の研修意義 
[20]崋山は反乱者ではない 
[21]第三の生き方の探求 
[22]柔軟思考は誤解される 
[23]火のないところに立つ煙 
[24]蛇に睨まれた蛙 
[25]崋山逮捕される 
[26]幕政批判の罪 
[27]判決迫る 
[28]人間のきずな 
[29]他人に及ぶ責任の波 
[30]深まる孤独感 
[31]老中職への同情 
[32]水に落ちた犬は石で打たれる 
[33]ヒポクラテスへの思い 
[34]改革中止に反対の声をあげる 
[35]江戸から吹くイヤな風 
[36]江戸時代は地方の首長が閣僚だった 
[37]「分度」ということについて 
[38]赤字の原因は江戸勤務 
[39]江戸は魔の都か 
[40]江戸の経費に幕府が注意 
[41]江戸藩邸は東京事務所 
[42]不忠不孝ゆえ幕碑無用 

内容説明

日本美術史に新境地を開いた画風を生み出す一方、藩政家として東海の小藩・田原藩の経営再建に尽力した渡辺崋山―。蘭学者との交流を通じて西洋の先進知識を蓄えた多才にして「異才の人」は、幕府の海防政策を批判した容疑で、49歳で自刃に追い込まれる。幕末初期の改革者だった崋山は、いかに守旧派と闘い、自らの信念を貫き通したのか?時代の先駆者の生涯に学ぶ一冊。

目次

崋山の改革理念
嫌った藩主と意気投合
農政家 大蔵永常を招く
ユニークな産業振興策
グローカリゼーションへの開眼
鎖国の中の開国
天保の妖怪ににらまれる
儒教を国教にした幕府
佐藤一斎と鳥居耀蔵
江戸のミーちゃんハーちゃん〔ほか〕

著者等紹介

童門冬二[ドウモンフユジ]
本名、太田久行。1927年(昭和2)生まれ。東京都立大学事務長、東京都広報室課長、広報室長、企画調整局長、政策室長を歴任。1979年(昭和54)、美濃部都知事の引退とともに都庁を去り、作家生活に専念。在職中に培った人間管理と組織の実学を、歴史と重ね合わせ、小説、ノンフィクションの世界に新境地を拓く。『暗い川が手を叩く』で第43回芥川賞候補。日本文芸家協会ならびに日本推理作家協会会員。1999年(平成11)、春の叙勲で勲三等瑞宝章を受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

海野藻屑

0
他の誰もがやらないことをやろうとするのは難しい。蘭学者から知識を学び日本を変えようとした姿には勇気がでるけど。2017/06/30

ひろ

0
甲州街道歩きを計画中、三宅坂に渡辺崋山生誕地があることを知り、どんな人か知らなかったので読んでみた。これほど才能があり、また人として優れていたのに自刃に追い込まれたのは、時代の流れとは言え、惜しまれる。ドナルド・キーン作も読んでみたい。2023/02/24

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/595972
  • ご注意事項

最近チェックした商品