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武術の創造力―技と術理から道具まで

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  • サイズ 文庫判/ページ数 275p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569662398
  • NDC分類 789.3
  • Cコード C0130

出版社内容情報

武術家と若手小説家が探る武術の真髄!

その身体操法が各界から注目を浴びる甲野善紀と、新進の時代小説家・多田容子が、刀・技・術理から時代劇まで、武術の深層を語りあう。

我々日本人は、日本の「本当の奥深さ」をどれだけ理解しているのだろうか?――

▼現代日本人の常識を覆し、スポーツ、音楽、介護など各界がその身体操法に注目する武術家・甲野善紀。かたや、新進気鋭の時代小説作家・多田容子。この異色とも言える二人が対談の席に着いたら、さあ大変!

▼話は野球投手のピッチングフォームにはじまり、武術の技、刀や手裏剣、果ては時代劇や時代小説にまで、次から次へと縦横無尽に語り尽くす。

▼特に日本刀については、その構造、名刀・名工や達人たちのエピソードまでも紹介し、日本の代表的工芸品たる刀の入門書とも言える充実の内容となっている。

▼巻末では『バガボンド』『SLAM DUNK』作者・井上雄彦氏も本書の存在意義を解説。ページをめくればめくるほど日本人が歴史の中で忘れてしまった、技術や知恵を頭の中に呼び起こしてくれる。われわれが当たり前と考えていたことがひとつずつ覆されていく驚きの一冊!

[1]松聲館と桑田真澄選手 
[2]「ないない尽くし」の不思議な師弟関係 
[3]「捻らない、タメない、うねらない」ということ 
[4]大リーガー、マダックス投手の投球フォーム 
[5]「元の方法」にこだわるか、「正反対の論理」を試すか 
[6]簡便な動きに隠された「速さ」と「威力」 
[7]実際にやってみせてくれる人こそ理想のコーチ 
[8]「投げ」と「打ち」の違い ほか

内容説明

スポーツから介護まで、各界がその常識破りの身体論に注目する著者と、気鋭の時代小説作家との異色の座談。野球の投球フォームにはじまり、武術の技、刀や手裏剣、果ては時代劇まで、思い入れたっぷりに語り合う。特に日本刀については、その構造、名刀・名工や達人たちのエピソードも紹介し、日本の代表的工芸品である刀の入門書とも言えるほど充実。日本人の知らない、日本人の技と知恵が見えてくる。

目次

松聲館と桑田真澄選手
「ないない尽くし」の不思議な師弟関係
「捻らない、タメない、うねらない」ということ
大リーガー、マダックス投手の投球フォーム
「元の方法」にこだわるか、「正反対の論理」を試すか
簡便な動きに隠された「速さ」と「威力」
実際にやってみせてくれる人こそ理想のコーチ
「投げ」と「打ち」の違い
気配を出さないという重大事
驚くべき手裏剣術の達人たち〔ほか〕

著者等紹介

甲野善紀[コウノヨシノリ]
1949年、東京生まれ。武術を基盤とした身体技法の実践研究者。1978年、武術稽古研究会・松聲館を設立し、他武道や異分野との交流を通して、現在では失われた精妙な身体技法を探求。2000年頃からスポーツへの応用で成果がみられ、以後、スポーツの他、音楽、舞踏、介護など多方面から指導の要請を受ける。こうした流れから、2003年10月、武術稽古研究会を解散。よりさまざまな分野との多角的な交流をはじめる

多田容子[タダヨウコ]
作家。1971年、香川県生まれ。兵庫県尼崎市に育つ。京都大学経済学部卒業。96年、97年、98年に、時代小説大賞の最終候補となる。99年、柳生十兵衛を主人公とした剣豪小説『双眼』(講談社)でデビュー
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぺったらぺたら子 

8
一切現代人の役に立たぬ、恐るべき知識の噴出。刀の研ぎ方や、刀の試し斬りに罪人の死体を使う際の、斬る部位の呼称を図解までしてくれる。手裏剣なんてどこで売っているのかと思っていたら、自分で鍛冶仕事をして作るとの事。とにかく知識の量と種類に驚く(しかも途方がなさすぎて笑ってしまう)が、全てが関連付けられている事がすごい。知識は単体としてあるときそれは単なる知識でしかないが、関連付けられた時それは肉体となる、という良い見本。前から気になっていた刀の強度や峰打ちの実際について知ることが出来た。凄い本。 2018/08/11

なつきネコ@中の人だよ!

3
今回も甲野さんの知識が爆発。刀と手裏剣が中心で、それぞれの知識が奥深い。私も手裏剣術は昔、やっていましたが、離れるとコツが忘れてしまう。しかも、離れるほどに難しい物を十間の距離を当てるのはスゴい。しかし、同じ針型でも、いろいろあるな。釘型、火箸型、短刀型、槍穂型、私は火箸型でやっていたけど、他の手裏剣も試したくなる。多田さんの刀知識が素人な為に甲野さんの語りが進む。刀にかける日本人に拘りがスゴい。ここまでの拘りならよく斬れる刀になるだろうな。しかし、甲野さんから聞く数々の武士達の逸話には引かれてしまう。2018/03/25

イチ

2
武術の創造力というタイトルだが、実際は日本刀などの武具に関する本。刀の材質や鍛冶に関すること等、正直マニアックすぎる。

Eikiti Eikiti

1
好きな人には 面白い本 古武術 とか いろいろ すごいw2005/10/24

半木 糺

1
古武術研究家として著名な甲野善紀氏と作家の多田容子氏の対談本。「捻らない・タメない・うねらない」という古武術の身体操法から手裏剣術と桑田投手のフォームの共通性、果ては日本刀の構造まで、内容は多岐に渡り、かつ深い。スポーツや介護の面から日本古来の身体性や体の動かし方が昨今注目されているが、その意味でも甲野氏の活動は非常に興味深い。2005/04/18

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