出版社内容情報
一般人の立場から考える憲法、戦争、平和主義。
戦後日本が国是としてきた「平和主義」とは、いったい何なのか。私たち一般国民の立場から憲法改正論議の争点、戦争と平和を再考する。
「たぶん日本は、憲法九条を改正し、再軍備、と呼ばれることをやったほうがいいのではないでしょうか。ただ、条文そのものよりもっと問題なのは、戦後の日本人が、この憲法とともに培ってきた独特の精神、ふつう平和主義と呼ばれるものだと私は考えています。これを再検討して、できれば、乗り越えるべき時期にきたのではないでしょうか」
▼――「日本国憲法は戦争を禁じているから善い」⇔「善い憲法が禁じているのだから日本は戦争ができない」。戦後の日本人が陥っているこの循環論法に、あなたはなんの違和感も覚えませんか?
▼憲法九条をめぐる長年の論争は、否定を許さない「平和主義」の理想にからめとられ、大切なことに目をつぶっている。風雲急を告げる国際情勢下で、日本が歩むべき真の平和を模索したい。
▼戦場なんか行きたくないはずの「軟弱者」が、戦争に巻き込まれないために考えるべきこととは。いまこそ私たちにとっての憲法を問いなおす。
●第1章 戦争は絶対悪なのか
●第2章 一九九〇年代前半に見えてきたこと
●第3章 それでも戦争に反対する人びとの言い分
●第4章 憲法を支える/憲法によって支えられる心理
●第5章 正義をめぐる螺旋階段をもうひとめぐり
内容説明
「日本国憲法は戦争を禁じているから善い」←→「善い憲法が禁じているのだから日本は戦争ができない」。戦後の日本人が陥っているこの循環論法に、あなたはなんの違和感も覚えませんか?憲法九条をめぐる長年の論争は、否定を許さない「平和主義」の理想にからめとられ、大切なことに目をつぶっている。風雲急を告げる国際情勢下で、日本が歩むべき真の平和を模索したい。戦場なんか行きたくないはずの「軟弱者」が、戦争に巻き込まれないために考えるべきこととは。今こそ私たちにとっての憲法を問い直す。
目次
第1章 戦争は絶対悪なのか(回路の外から眺めると;「正しい戦争」も捨てられた ほか)
第2章 1990年代前半に見えてきたこと(自衛隊出動せず;非軍事物資とはどういう意味だ? ほか)
第3章 それでも戦争に反対する人びとの言い分(悪者はだれだ;弱い者を悪から守ろうとすると ほか)
第4章 憲法を支える/憲法によって支えられる真理(よい憲法なら改めて選ぼうとする姿勢;憲法は内容さえよければいいか ほか)
第5章 正義をめぐる螺旋階段をもうひとめぐり(古だぬきの正義批判;立場をとらないのはどんな立場か ほか)
著者等紹介
由紀草一[ユウキソウイチ]
1954年茨城県生まれ。批評家。早稲田大学大学院文学研究科芸術学(演劇)専攻修了。現在、茨城県の公立高校(定時制)の教諭を務めながら、幅広い分野で発言を続ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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