PHP新書<br> 教科書採択の真相―かくして歴史は歪められる

電子版価格
¥679
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

PHP新書
教科書採択の真相―かくして歴史は歪められる

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 新書判/ページ数 262p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569643977
  • NDC分類 375.9
  • Cコード C0237

出版社内容情報

「新しい歴史教科書」の登場とともに浮上した「教科書採択問題」の背景と問題構造を明らかにする。問題なのは「検定」ではなかった!

教科書は誰が選ぶのか? 教室で子どもに教える現場の教師か、教育委員会か、首長か、それとも父母か――四年前の『新しい歴史教科書』の出現は、半世紀変わらぬ教科書制度のあり方に、大きな一石を投じた。と同時に、教科書問題の主舞台が「検定」から「採択」の場に移り、採択が世間の注目を集めるきっかけともなった。

▼ところが、『新しい歴史教科書』の市販本は65万部を売り上げたにもかかわらず、実際の採択結果は11校521冊、採択率わずか0.039%に終わったのである。この落差はいったい何なのか? 「つくるよりも採択してもらうことのほうがはるかに難しかった」――本書は「新しい歴史教科書」の編纂に加わった著者が、「採択率のカベ」を振り返りつつ、採択制度と実態のズレ、問題の真相を明らかにする。日本の歴史教育をダメにしたのは誰なのか――。

●第1話 教科書は誰が選ぶのか 
●第2話 採択手続きを定めた法律は? 
●第3話 教師1人ひとりが選ぶ 
●第4話 「うれうべき教科書の問題」 
●第5話 「無償措置法」誕生 
●第6話 教科書問題 60年代から90年代へ 
●第7話 「裏検定」に支配される県選定資料 
●第8話 東京都の採択制度改革 
●第9話 教育委員会の教科書採択権は「幻覚」か? 
●第10話 下都賀事件の深層 
●第11話 単独採択地区の優位性 
●第12話 「0.039パーセント」の衝撃 
●第13話 教科書採択はいかにあるべきか 

内容説明

教科書は誰が選ぶのか?教室で子どもに教える現場の教師か、教育委員会か、首長か、それとも父母か―四年前の『新しい歴史教科書』の出現は、半世紀変わらぬ教科書制度のあり方に、大きな一石を投じた。と同時に、教科書問題の主舞台が「検定」から「採択」の場に移り、採択が世間の注目を集めるきっかけともなった。新しい教科書の編纂に加わった著者が、採択率〇・〇三九%という苦い経験を振り返りつつ、採択制度と実態のズレを明らかにする。日本の歴史教育をダメにしたのは誰なのか―。

目次

教科書は誰が選ぶのか―プロローグ
採択手続きを定めた法律は?―名は体をあらわさず
教師一人ひとりが選ぶ―理想と現実の間
「うれうべき教科書の問題」―半世紀変わらぬ教科書問題の構図
「無償措置法」誕生―「広域採択」制度化の意味
教科書問題 六〇年代から九〇年代へ―史上最悪の歴史教科書が登場するまで
「裏検定」に支配される県選定資料―かくして歴史は歪められる
東京都の採択制度改革―「国が亡びますぞ」と知事は訴えた
教育委員会の教科書採択権は「幻覚」か?―ご都合主義学説の犬の遠吠え
下都賀事件の深層―テロの標的にされた共同採択制度の矛盾
単独採択地区の優位性―東京都杉並区の議事録を読む
「○.○三九パーセント」の衝撃―「扶桑社効果」と業界秩序の激変
教科書採択はいかにあるべきか―七つの提言

著者等紹介

藤岡信勝[フジオカノブカツ]
1943年北海道生まれ。北海道大学教育学部卒業、同大大学院教育学研究科博士課程単位取得。名寄女子短期大学講師、北海道教育大学助教授、東京大学教育学部教授を経て、現在拓殖大学日本文化研究所教授。教育学(教育内容・教育方法)専攻。1995年、教室からの歴史教育の改革をめざし「自由主義史観研究会」を組織。同会会員が共同執筆した『教科書が教えない歴史』(全4巻、扶桑社)は百万部を超えるベストセラーになった。1997年、「新しい歴史教科書をつくる会」の創立に参加、現在同会副会長
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

鉄人28号

6
☆☆☆☆ 教科書採択に関して、その現状と問題点を教育委員会議事録等の資料をもとにして論述している。藤岡氏は従来の歴史教科書が日教組をはじめとする左翼思想の影響を受けて偏向したものであったことを憂えて、この教科書を世に出した。ところが、制度上の壁と反対勢力の激しい妨害に遭い思うように採択されなかった。その原因が述べられている。歴史は過去の事実の選択と解釈である。しかし、歴史学と歴史教育は違う。歴史教育は我が国に誇りが持てるような選択と解釈がなされなければならない。これまでの教科書は自虐史観に満ちていた。2016/12/14

Humbaba

2
「あたらしい教科書をつくる会」からの教科書採択に関する意見と、当時の状況、起こった出来事をまとめたもの。2010/02/08

めそめそ

1
藤岡氏は「つくる会」の中心人物であり、中立公正な立場からの意見はこの書から求むることができないが、一当事者としての意見が分かりやすく論理だって主張されており非常に分かりやすい。「教科書現物」と「つくる会」の教科書反対派の主張を確かめた後に、教科書採択に関する自分なりの意見を考えていきたいと思う。2011/12/30

Katsusuke Taira

0
test2019/02/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/575070
  • ご注意事項