出版社内容情報
大家たちのミスを白日の下にさらす問題作。
日本を代表する大家も、新聞の有名な選者も、誤用・珍用・奇用のオンパレード! 俳句をつくるのが恐くなる? 驚愕・震撼の書。
俳句で当たり前のように使っている「~にかな」「~し」「~けり」などの慣用句は、文法上、誤用のケースがほとんどだと指摘されたら? また、有名な大家が「老ひたもふ」という表現を使っているが、ほんとうは「老いたまふ」が正解。ほかにも「甘えまじ」は「甘ゆまじ」、「合ひて」は「合いて」など、歴史的仮名遣いの誤用も枚挙にいとまがない。
▼本書は、俳句の世界が永年にわたって日本語をなめ続け、その結果、師匠はもとより弟子たちも誤った日本語を平気で使うようになった実態をつぶさに検証、実例をこれでもかと挙げつつ、正しい日本語を使って俳句をつくろうと呼びかける書。
▼ただし、俳句をたしなむ人間にとって、自分の師匠は「神様」。師匠に間違いはないと正当化してしまう傾向がある。そこで著者はいう。「この本をこっそり買って、人目を避けて読んで、せめてあなただけでも正しい日本語を使って俳句をつくってください」と。
内容説明
あなたのお師匠さんは大丈夫ですか?あの大家たちも新聞の選者たちも誤用・珍用・奇用のオンパレード!日本語をなめている俳人たちの実態をつぶさに検証した驚愕・震撼の書。
目次
足らぬ?足りぬ?―言語の変化、俳人が日本語をなめる理由
大家と門弟たちと―誤りだけは忠実に継承される
我が仏尊し―遮二無二押し通す無謬説
不毛の論争、というより泥仕合―頬被りと「古代語では」の連発と
「夕陽」と「試む」―厄介な漢字の訓、簡単な動詞活用
この惨状!―俳人協会のアンソロジーを点検する
歌人たちのミステーク―ブルータスよ、お前もか!
俳人の性格と句と誤用と―碧梧桐・蛇笏・秋桜子・草田男の場合
再び、この惨状!―大新聞の選者たちを点検する
「五段活用」「変っても語幹」「仏は仏、沸は沸」―新かな・新字体をめぐる怪談三題
なぜ変えないのか、なぜ変えたのか―難しい英語の綴り、易しい旧かな
愛情こそがすべてを正道に導く―国語問題を考えるにあたって
著者等紹介
池田俊二[イケダシュンジ]
昭和15年、北海道生まれ。昭和48年より平成13年まで『逓信協会雑誌』編集長。昭和45年、逓信関係者を中心とする超結社の句会新樹会(富安風生指導)に入会(現在同会幹事)、作句を始む。昭和58年、俳句結社『春郊』入会。平成3年、俳人協会会員。平成6年、『白桃』入会。平成8年、『春郊』及び俳人協会退会。平成10年、『草の花』入会。現在『草の花』『白桃』所属
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感想・レビュー
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maimai
高橋直也
小澤 泰裕