出版社内容情報
日本人ビジネスマンの「チャイナ幻想」を暴く。
中国ビジネスの経験豊富な著者が、日本のマスコミがばらまく「中国巨大マーケット論」「中国脅威論」の嘘を多数の事例で徹底的に暴く。
日本のマスメディアは「21世紀は中国の時代」などと言い、経済大国となり、日本を追い越すといった「中国脅威論」や、「中国=巨大マーケット論」が流布している。東京のオフィス需要がないのは「アジアの中心都市が上海に移ったからだ」などというコメントまで飛び出す。中国の統計が虚偽に満ちていること、また中国が産業革命すら経ておらず、その発展が沿岸部のみであることを無視した議論である。また、中国ビジネスの実態が伝わらないのは、日本人ビジネスマンがそれを語ると、中国がどのような対応をとるかわからない事情があるからだ。本書では、中国で実際にビジネスを行ってきた著者が、その実態を多数のエピソードを交えて赤裸々に語るとともに、豊富な歴史的知識を駆使して、その背景を明快に説く。厄介な隣人、中国の真の姿を認識し、いかにつき合うべきかを論じた、日本人への警告である。とくに中国ビジネスに関わる方は必読である。
●第1章 深入りすると危険!
●第2章 いびつに歪んだ中国経済
●第3章 似て非なる隣人
●第4章 近代化に失敗した国
●第5章 「日中友好」の再考を
内容説明
かつてナポレオンは、十九世紀が中国の世紀になるに違いないと予測した。世界銀行は二〇〇二年に、台湾と香港を加えればGNP(購買力平価)で日本をはるかに凌駕すると宣言した。両方とも外れた。一体、それはなぜだろうか?日本人はそろそろ、真実の中国を直視しなければならない。中国ビジネスの経験豊富な著者が明かす恐るべき彼らの“常識”。
目次
第1章 深入りすると危険!―中国ビジネス、現場からの報告(この国は法治国家ではない;契約観念がまったくない中国人 ほか)
第2章 いびつに歪んだ中国経済―「中国=巨大マーケット論」の虚妄(年平均一三・五%の高度成長は本当か;人民元切上げ要請は、まったくのナンセンス ほか)
第3章 似て非なる隣人―中国社会の恐るべき実態(残酷な中国の裏ビジネス;警察機構が機能せず、司法もまた… ほか)
第4章 近代化に失敗した国―知られざる中国近現代史(中国はいかにして人口大国になったか;同治中興、そして辛亥革命 ほか)
第5章 「日中友好」の再考を―厄介な隣人といかにつき合うか(日本人を忌み嫌う中国人;きわめて排外的な中国人の人種意識 ほか)
著者等紹介
別宮暖朗[ベツミヤダンロウ]
1948年生まれ。東京大学経済学部(西洋経済史専攻)を卒業後、信託銀行に入社、主にマクロ経済などの調査・企画を担当。英米の他、中国香港にて金融ビジネスを経験する。退社後、ロンドンにある証券企画調査会社のパートナー。現在、歴史評論家。ホームページ「第一次大戦」を主宰
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