出版社内容情報
現在の物価は適正なのか。これから下がるのか上がるのか。シンプルな問いであっても答えることが難しい物価について、有史以来の変遷を見つめ、その実態と展望を読み解く。
内容説明
人口増加やグローバル化、疫病や戦乱、エネルギー価格の乱高下や基軸通貨の盛衰等々、世界史上の出来事はこれまで物価にどう影響してきたのか?古代バビロニアの物価変動から2020年代の「物価の凪」まで、歴史を学べば今がわかる!
目次
序章 物価の歴史を学ぶということ
第1章 第1の波 古バビロニアから中世ヨーロッパ
第2章 第2の波 大航海時代と17世紀の危機
第3章 第3の波 戦乱と革命
第4章 第4の波 エネルギー価格循環
第5章 日本の物価史
著者等紹介
平山賢一[ヒラヤマケンイチ]
東京海上アセットマネジメント株式会社参与チーフストラテジスト。埼玉大学大学院人文社会科学研究科博士後期課程修了、博士(経済学)。東洋大学・学習院女子大学非常勤講師、明治大学研究・知財戦略機構客員研究員。約35年にわたりアセットマネジメント会社においてストラテジストやファンドマネジャーとして、内外株式・債券等の投資戦略を策定・運用。運用戦略部長、執行役員運用本部長(最高投資責任者)を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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壱萬参仟縁
49
SS図書館。農家にとっては、出荷を少し遅らせるだけで、実入りも多くなるくらい、物価上昇のスピードは速い。パリの生活を楽しんでいた市民は窮乏を極め、地方の農家はインフレ長者(65頁)。この間のそこまで言って委員会で竹中平蔵氏は、都市は滅びないというが、インフレの昨今、農村の食糧生産者は強い。江戸時代には、何度も貨幣改鋳してきた。日本経済、令和の貨幣改鋳は円という通貨が未来永劫と思えない中、あり得そうな? あり得なさそうヵ? トランプ氏の就任演説、鶴の一声で決まってしまうのか? 日本経済のレジリエントとは。2025/01/18
エジー@中小企業診断士
7
物価の歴史=モノとカネの関係の歴史を古代バビロニアから中世ヨーロッパ(第1の波)、大航海時代と17世紀の危機(第2の波)、戦乱と革命の18世紀前後(第3の波)、エネルギー価格循環の影響が高まった19世紀後半以降(第4の波)の4期にわたり俯瞰。日本は5章で別記。物価の長期循環が50〜60年周期で発生するコンドラチェフサイクルよりも超長期な波動(200〜300年)も否定できない。人口動態、飢饉、革命、疫病、貿易、戦争などの要因で物価は変動する。中央銀行がインフレを忌避するのは歴史の教訓があるからである。2025/03/11
一歩
1
昨今、コメの価格上昇が止まらない。日本の物価はこれまで比較的落ち着いていたのではないのか。物価はどのような要因が重なって変動していくものなのか。物価が上がる時もあれば下がる時もある。その物価の歴史はどのようなものなのか。トランプの一言によって世界の物価も金利も株価も変わっていっていいのか?本書を読んで、改めて物価の歴史を勉強してみた。これからは「世界の基軸通貨」である米ドルも、いつまでも基軸通貨としての位置を守っていけるかはわからない。 とりあえずは、今のコメの価格を何とかしてくれ・・・2025/04/29
oshow
0
物価は安定していることが民衆にとっては大事。戦乱や飢饉など物価変動局面に国が統制を行うこともあるが必ずしも効果が出るとは限らない。とも思えば人口減によって食料への需要減で物価が落ちたり、技術革新(=生産性増=供給力増)で物価上昇が抑えられたりと様々な要因がある。/同じ国際通貨システムが半世紀以上使い続けられた例はない。今後もなんらかの変遷をしてくことを想像していなければいけない。アメリカという国への信認が揺らぐ時代に新しいシステムが現れるのか。2025/05/06
takao
0
ふむ2025/02/28