PHP新書<br> 幸田露伴と明治の東京

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幸田露伴と明治の東京

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  • サイズ 新書判/ページ数 270p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569633480
  • NDC分類 910.268
  • Cコード C0295

出版社内容情報

閉ざされた文豪・幸田露伴の魅力を再発見する。

『五重塔』『努力論』で知られる幸田露伴。現代人にはなじみが薄くなった明治の文豪の魅力を再発見。首都・東京論をはじめ読み所を紹介。

明治を代表する文豪・幸田露伴の汲めども尽きない面白さは、いまなお新鮮であり、なんとも切ない懐かしさを覚えるものだ――。本書は、代表作『五重塔』の舞台となった日暮里の谷中霊園、生誕の地である現在の上野アメ横、人生の半ばを過ごした向島、隅田川近辺など、露伴ゆかりの地を訪ね歩き、作品の読みどころを紹介。学歴とは無縁、独学で一時代を築いた「明治の教養人」の魅力にせまる。文章と風景画で綴った新しい文学案内の書。

●第1章 燃えた五重塔 
●第2章 閉ざされた文豪 
●第3章 こころざしの背景 
●第4章 デビュー作『露団々』 
●第5章 旅と風流 
●第6章 時代の一端 
●第7章 江戸から明治の男の一生 
●第8章 川べりの蝸牛庵跡 
●第9章 水の東京 
●第10章 露伴と永井荷風

内容説明

明治を代表する文豪・幸田露伴。その名作の数々も、現代では退屈な古典となってしまったのだろうか。いや、露伴の汲めども尽きない面白さは、いまなお新鮮であり、なんとも切ない懐かしさを覚えるのだ―。代表作『五重塔』の舞台となった日暮里の谷中霊園、生誕の地である現在の上野アメ横、人生の半ばを過ごした向島、隅田川近辺など、露伴ゆかりの地を訪ね歩き、作品の読みどころを紹介。学歴とは無縁、独学で一時代を築いた「明治の教養人」の魅力にませる。文章と風景画で綴った新しい文学案内の書。

目次

第1章 燃えた五重塔
第2章 閉ざされた文豪
第3章 こころざしの背景
第4章 デビュー作『露団々』
第5章 旅と風流
第6章 時代の一端
第7章 江戸から明治の男の一生
第8章 川べりの蝸牛庵跡
第9章 水の東京
第10章 露伴と永井荷風

著者等紹介

松本哉[マツモトハジメ]
1943年神戸市生まれ。神戸大学理学部物理学科卒業。河出書房新社などで18年間編集者生活の後、1985年独立。現在、作家・風景画家
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

79
著者による露伴を巡る明治文学と東京散歩のエッセイといった趣の一冊。露伴は「幻談」「観画談」を読んだだけで代表作たる『五重塔』すら読んでいないのだが、こういう本を読むと集中的に読みたくなるなあ。内容は谷中の五重塔跡散策や隅田川沿いの寓居跡巡り、露伴全集といったものが目立ち割と地味なものなのだが、個人的にはこういう散策や古本エッセイ大好きなので面白く読めたかな。あと垣間見れる露伴の人生も面白い。安定した生活を捨て文学を志す所とか。今はあまり読まれる事はなくなったであろう明治の文豪の魅力を感じる事ができました。2023/04/04

ちぃ

5
某アニメの影響で明治の東京を少し調べています。長閑な古き善き文人生活に癒やされました。2023/06/15

rbyawa

2
i034、文章を生業としている人がたまたま出会った幸田露伴に関して調べたよ、という本なんですが、偏ってるっちゃあ偏ってるのかな。ところで私は総合誌『改造』にて大正8年に復活したことを知らなかったなぁ、なんでも芥川やら谷崎が絶賛していたのだとか。あと気になったのは中学校卒って言ってるんだけどあの…その時代の中等学校は後の高校を指し、学制が変更されてったので単純に低学歴ではないんだよ、という部分かな。明治文壇、家族との関係、復活、晩年の永井荷風視点の幸田露伴と娘、と飛び飛び、確かに明治の東京の本でもあるかも。2018/07/23

木枯竹斎

1
明治の文豪で必ず名前の出る露伴は寝床でだらりと読むには強力な睡眠剤となる。先般 江戸情緒を訪ねて向島近辺を散策した折に露伴先生旧居蝸牛庵跡を訪ね本書を手に取る次第となる。著者も五重塔の題材たる谷中天王寺から生誕地の上野、この向島寺町町、終焉の地市川市を訪ねた印象を時には当時の地図を挟み、また適度な多さの作品引用を交えながら纏めている。著者は既往露伴に馴染んでないとしながら読み込みを進め小説でなく露伴先生名文顕著たる随筆の妙を披露する。改めて旧時代の集大成を凝縮した露伴の偉大さを教えてくれる好著である。2014/11/29

いちはじめ

0
露伴ゆかりの地を訪ねながらの作品紹介。「五重塔」くらいしか読んでない僕だが、他のも読んでみようかという気にさせる2004/03/25

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