出版社内容情報
徳と倫理の規範にした型のある教育への戦略。
中曽根内閣の臨教審の後、ゆとり教育によって子供が崩れ、社会の安定が壊れた。今改めて徳と倫理を規範にした型のある教育への指針を問いかける。
いま日本人は誇りと自信を失い漂流している。そのため不祥事が頻発、殺人事件が日常化し、社会不安が増大している。さらには不況を脱するための活力も生まれてこない。誇りと自信は教育によって身に付けさせるものである。未来の日本を建て直すため、いま子供に何を教えるか。
▼本書では、臨教審会長だった著者が臨教審の提言を再考した上で、改めて教育改革の処方箋を提示する。
▼著者の主張は「まず生き方の規範となる道徳・倫理を、子供に叩き込まねばならない」「道徳・倫理の教育は古今東西の宗教の教えを参考に」「理系の大学生に対して歴史・思想などの教養を身に付けさせ、人格を高めさせる必要がある」「日本人として正しい国家意識を持たせるために、大東亜戦争の総括は不可欠である」「幼少の頃からエリート教育を施し、立派な指導者を創るべき」
▼科学技術が高度化し、グローバル化が加速する複雑な社会でも揺るがない人間を創るための教育論。
●第1章 私の学問遍歴
●第2章 教育者としての現場
●第3章 脳と教育
●第4章 教育再生のための六つの課題――臨教審から15年を経て
内容説明
規範なき自由放任の教育では日本の未来は拓けない。臨教審会長・15年の回顧とこれからの展望。
目次
第1章 私の学問遍歴(病弱だった少年時代;一念発起して府立舞鶴中に入学 ほか)
第2章 教育者としての現場(学生運動の渦中に巻き込まれる;竹本助手の問題 ほか)
第3章 脳と教育(学級崩壊の原因は脳の障害にあった;人間の脳とは ほか)
第4章 教育再生のための六つの課題―臨教審から十五年を経て(学者出身の臨教審会長として;忘れてはならない現代文明に対する視点 ほか)
著者等紹介
岡本道雄[オカモトミチオ]
大正2年京都府生まれ。京都帝国大学医学部卒。医学博士。京都大学医学部教授、医学部長などを経て、昭和48年総長に就任。昭和54年退官。昭和55年科学技術会議議員、昭和56年神戸市立中央市民病院院長を歴任、昭和59年臨床教育審議会会長に就任。その後、国際高等研究所所長、理事長に就任。現在、日独文化研究所所長
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