出版社内容情報
英雄豪傑、名君賢人が彩る人物中国の歴史。
盛衰きわまりない中国王朝史を、英雄豪傑、名君賢人たちの魅力溢れるエピソードで綴るシリーズ完結編。宋の時代から現代まで歴史を体現した者たちのドラマ。
大分裂を統一した文治主義の宋。草原の覇者モンゴルの元。貧農から皇帝へ駆け上がった朱元璋の明。最大版図を蚕食される清。そして現代。近代中国への栄光と慟哭の歩みを著した本書第六巻。中国王朝の興亡、盛衰を人物で語るシリーズ、完結編。
▼中国王朝はつねに諸外国から圧迫されてきた歴史といえる。近世まで、異民族国家はみな遊牧国家であった。農耕民族である漢民族国家の兵は騎馬が苦手であり、そのため多数の民を擁する漢民族国家が少数の兵にすぎない異民族国家に苦しめられてきた。しかし、異民族国家は武に強い反面、文に弱い。そのため、異民族国家は中国侵略に成功しながら、その多くが久しからずしてその支配に行き詰まったり、漢民族化したりして、消えていった。「中華思想」も異民族に対する文化的優位を示すために生まれたのである。
▼本シリーズは、中国の歴史を人間の側面から描いてきたが、それは民族と民族が相争う壮大な物語であった。
[1]宋――北宋、南宋で三百余年
[2]元――異民族による初の中国全土支配
[3]二百四十年ぶり漢民族による統一国家
[4]清――辮髪支配と明清文化
[5]現代――革命、革命の一世紀
内容説明
中国への栄光と慟哭の歩み。統一した文治主義の宋。草原の覇者モンゴルの元。貧農から皇帝へ駆け上がった朱元璋の明。大版図を蚕食される清。そして現代へ―五千年の興亡を人物で語るシリーズ、遂に完結。
目次
1 宋―北宋、南宋で三百余年(趙匡胤―文治主義で宋王朝を確立した名君;趙普―趙匡胤擁立のシナリオを描く ほか)
2 元―異民族による初の中国全土支配(チンギス・ハンとフビライ・ハン―世界を震撼させたモンゴルの雄;耶律楚材―元朝創業に尽した契丹族の功臣)
3 明―二百四十年ぶり漢民族による統一国家(朱元璋―一兵卒から明王朝を創建;永楽帝―皇位簒奪の汚名を晴らす積極策 ほか)
4 清―辮髪支配と明清文化(康煕帝―清王朝の土台を築く孜々とした治世;雍正帝―君為るは難し、精励の日々 ほか)
5 現代―革命、革命の一世紀(孫文―「革命いまだ成功せず」中国の国父;蒋介石―反共の砦・台湾でむなしく大陸反抗を叫ぶ ほか)
著者等紹介
西野広祥[ニシノヒロヨシ]
1935年東京生まれ。東京都立大学大学院中国文学科博士課程修了。慶応義塾大学教授を経て、現在、東北公益文科大学教授
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