PHP新書<br> 江戸人の老い

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江戸人の老い

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  • サイズ 新書判/ページ数 212p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569614779
  • NDC分類 210.5
  • Cコード C0295

出版社内容情報

江戸の人々は「老い」の宿命とどうつきあったのか? 暴れん坊将軍・吉宗から作家、僧侶まで、三者三様の隠居後の姿を、貴重な史料から描き出す。

頑健・有能な大将軍・徳川吉宗にも「老い」は訪れた。半身麻痺と言語障害を抱え手厚い介護を受ける一方で、側近たちに対しては往年の為政者としての力を発揮しつづけたという。

▼埋もれていた史料『吉宗公御一代記』を基に晩年の新たな吉宗像を提示。大河ドラマの名場面で見せる覇気も、全くの虚実であることが判明する。

▼また、家族との確執に悩み、七万字もの遺書をしたためたある偉人。そして世の安直な風潮を醒めた目で観察し、十八年にもわたる散歩の記録を残した不良老人。こうした対照的な二人の姿を通して「老いの豊かさと孤独さ」に迫る。

▼江戸の死体から性風俗・少年愛まで……。歴史で語られることの少ないディープな話題を掘り起こした過去の作品で、人気のある著者。今回も「老い」という江戸時代のマイナーなテーマに挑戦し、それを見事ユーモラスに描写している。

▼それからの人生をどう生きるか? 時代を超えて変わらぬ人生最後の問いへの示唆。

●第一話 ある偉人の遺書――孤独と豊かさ 
●第二話 それからの吉宗――大御所様残日記 
●第三話 老人は郊外をめざす――『遊歴雑記』を読む

内容説明

頑健・有能な大将軍であった徳川吉宗にも「老い」は訪れた。半身麻痺と言語障害を抱え手厚い介護を受ける一方で、側近たちに対しては往年の為政者としての力を発揮しつづけたという。家族との確執に悩み、七万字もの遺書をしたためた、ある偉人。世の安直な風潮を醒めた目で観察し、十八年にもわたる散歩の記録を残した不良老人。本書では丹念に史料を読みときながら、江戸に生きた三人の老いの姿を描き出す。それからの人生をどう生きるか?時代を超えて変わらぬ人生最後の問いへの示唆。

目次

第1話 ある偉人の遺書―孤独と豊かさ(どろどろ家族;結婚遍歴;おもての顔)
第2話 それからの吉宗―大御所様残日録(華麗なる名君;史実とドラマの間;介護とリハビリの日々;もう一つの吉宗伝説)
第3話 老人は郊外をめざす―『遊歴雑記』を読む(元気なお爺さん;隠者のように;老後の達人;老年期の役割)

著者等紹介

氏家幹人[ウジイエミキト]
1954年福島県生まれ。東京教育大学文学部卒業。専攻は日本近世史。著書に『江戸藩邸物語』『殿様と鼠小僧』(以上、中公新書)、『武士道とエロス』『江戸の性風俗』(以上、講談社現代新書)、『不義密通』(講談社選書メチエ)、『江戸の少年』(平凡社ライブラリー)、『大江戸死体考』(平凡社新書)など多数ある
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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Willie the Wildcat

65
鈴木牧之、吉宗、そして僧侶・敬順。乱暴に分類すれば、文化人、大物政治家、そして一般人代表、といったところか。理想と現実の乖離はどの時代も不変も、育ちによる”苦楽”の乖離の差異が興味深い。共感できるのは、やはり敬順。「7つの不愉快!」と偉そうなことを言いつつ、落書きの常習犯という茶目っ気ぶり。何だかんだいいながら、社会と関わり続ける姿勢に人間味。それにしても『吉宗公御一代記』は、大御所という観点のみならず、社会学という観点でも貴重な史料という感。2019/06/03

にゃるねんnnn

2
著名な方の話だけで想像とは違ったけど、江戸も今も人間ってそうそう変わらないのだな、と。景色の移り変わりは激しさも、家族とうまくいかないのも、脳卒中の後遺症で苦しむのも。2021/02/10

Fumihiko Kimura

1
敬順翁の老後、見習いたし。2016/03/13

0
江戸時代を生きた3人の老後を取り上げているが、1人目の鈴木儀三治の話がとりわけ面白かった。家族との確執や不幸な結婚生活、そして儀三治のもうひとつの顔。2011/09/24

ユウユウ

0
☆22022/08/08

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