出版社内容情報
日本経済は本当に回復しているのか。大型不良債権が続出し、アメリカ経済の後退により再び混乱する日本経済「秋冬の陣」を読み解く。 そごう、長崎屋、第一ホテルなど借金企業の破綻が相次いでいる。いよいよ銀行が大口不良債権の処理に動き出した結果だが、この動きはどこまで続くのか。▼本書では2000年秋から本格化する、ゼネコン・流通業界の破綻動向を読み解き、日本を襲う他の2つの嵐についても言及していく。▼2つの嵐とは何か。まず、国の不良債権問題だ。景気対策で赤字国債の追加発行は避けられない。それによって市場に国債が溢れ、金利は急上昇する。それが景気の自律回復熱を大きく冷やしてしまう。もう一つの要因はアメリカ経済。世界中から集まっていたお金が日本やアジアに戻り始めた今、株高を維持するのは大変難しくなり、暴落の危機が迫っているのだ。この3つの要因により、この秋から2年、日本経済は「辛抱と脱皮」の時期になると著者は説く。▼血を流してでも財政改革をし、アメリカ経済の影響を受けない強い体質作りの処方箋をも提示する辛口評論。 ●第1章 ようやく始まる金融業界の“大手術” ●第2章 国の“不良債権”がもたらす身近な危機 ●第3章 爆発寸前のアメリカ経済 ●第4章 日本経済が生き残るための改革とは?
内容説明
2000年秋からこの国を襲う大波乱とは何か!「脱・アメリカ」の大改革を提案する辛口評論。いよいよ始まった大口債権の処理・銀行と企業の関係も、本質的に変化する・国の“不良債権”がもたらす身近な危機・もはや避けては通れない賃金の低下・いつ逆流するかもしれないアメリカへの資金・「アメリカの時代」の終わりが始まった・アメリカが落ちても日本が生きる道を確保する。
目次
第1章 ようやく始まる金融業界の“大手術”(いまだ終わっていない金融危機;ようやく金融業界の手術が可能になった;公的資金注入の真の目的は貸し渋り解消ではない ほか)
第2章 国の“不良債権”がもたらす身近な危機(かなり深刻な国の不良債権問題;郵貯2000年問題で民間からもついに借金;日銀引き受けの悪夢 ほか)
第3章 爆発寸前のアメリカ経済(日本の力添えで立ち直ったアジア経済;日本企業の進出から始まったアジアの繁栄;円高局面がアジアの競争力を失わせた ほか)
第4章 日本経済が生き残るための改革とは?(アメリカが落ちても日本が生きる道を確保する;アメリカの軛から解き放たれるために;アジアと共存共栄を図るには? ほか)