出版社内容情報
初の異業種参入銀行となるイトーヨーカ堂系のIYバンク銀行。その出現の意義を解説するとともに、ヨーカ堂グループの戦略を明らかにする。
すでに語られつくされていることだが、90年代以降、日本の金融分野は、いまだ解決されない不良債権問題に象徴されるように、停滞を続けた。そのような状況のなか、変化の萌芽を期待できそうな一筋の光明が見え始めた。異業種による銀行業参入である。
▼その第一号として姿を現わしたのが、イトーヨーカドーグループが設立した「アイワイ(IY)バンク銀行」だ。コンビニエンスストアを主な設置拠点にして、ATM(現金自動預け払い機)ネットワークを全国に張り巡らせた決済専門銀行である。24時間、365日、「いつでも、どこでも」利用できる銀行の出現は、金融、ビジネス、そしてわれわれの生活にいかなる変化とインパクトをもたらすのだろうか。諸外国における異業種の銀行業参入の成果は――。
▼ヨーカドーグループが銀行業への参入を表明した当初から取材を続けてきた金融ジャーナリストが、日本初の異業種銀行の全貌と戦略を明らかにする。
●第1章 新規参入の雄・IYバンク銀行が誕生するまで
●第2章 たかがATM、されどATM
●第3章 IYバンクがもたらす金融ビジネスの多様化
●第4章 アメリカ、ヨーロッパの教訓
●第5章 カードビジネスの新展開
内容説明
日本の銀行界に“異業種”の新風。24時間365日、「いつでも、どこでも」利用できる決済専門銀行がもたらす変化とは。
目次
第1章 新規参入の雄・IYバンク銀行が誕生するまで(不毛の九〇年代を超えて;決済専門銀行の創設 ほか)
第2章 たかがATM、されどATM(決済チャネル革命の背景;メガバンク再編のインパクト ほか)
第3章 IYバンクがもたらす金融ビジネスの多様化(既存銀行の収益体質;新たなアウトソーシング・サービス ほか)
第4章 アメリカ、ヨーロッパの教訓(イギリスで始まった異業種参入;アメリカではネットバンキングが始動 ほか)
第5章 カードビジネスの新展開(銀行の主戦場は「マス・リテイル」へ;カードビジネスが変革を牽引する ほか)
著者等紹介
宮尾攻[ミヤオオサム]
1952年、東京都生まれ。上智大学経済学部卒業後、金融専門誌記者として活躍。独立後、フリーランスライターとして経済、金融記事を専門に執筆
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