出版社内容情報
保険料を引き上げなくても公的年金は維持できる??制度の平易な解説と共に混乱する改革論議を明快に整理。99年改正に準拠した決定版。 「改正」の名のもとに繰り返される給付カットと保険料引き上げ。「これまでのようには年金をもらえないのではないか」「いま保険料を払っても無駄になるのではないか」等、高齢者から若者まで、公的年金に対する不信は募る一方である。しかしそのような不信・不安感の根拠になっている、いわゆる「年金危機説」は多くの誤解に基づいている、というのが、年金学の第一人者である著者の主張である。▼著者によれば、基礎年金における保険料の徴収ベースを現行の所得から消費支出ベースに切り替える、すなわち年金目的消費税の導入により、給付水準引き下げも、保険料引き上げも不要であり、現在も、将来も、公的年金によって老後の生活設計は確保できる、という。▼本書では、「積立方式への切り替えや民営化はどこまで有効か」「第三号被保険者問題いわゆる専業主婦優遇批判をどう考えるか」などの争点を整理し、年金問題の全体像を明らかにする。99年度改正案も収録した最新の書。 [第1部]年金不信は解消できるか ●第1章 つのる不信・強まる不安 ●第2章 世代間の負担格差は縮小できるか??公的資金の保険料を現行水準以上に引き上げる必要はない [第2部]年金をめぐる争点 ●財政方式の選択??積立方式への切りかえや民営化はどこまで有効か ●第4章 基礎年金の財源調達??保険料徴収ベースを消費支出に切りかえよ ●第5章 平均余命はさらに延びる??受給開始年齢の引き上げか拠出年数の延長か ●第6章 女性と年金??専業主婦優遇批判を超えて ●第7章 厚生年金基金の代行制度??廃止をもとめる民意を無視しつづけてよいのか [第3部]むすび ●第8章 負担を分配する時代へ??「痛みわけ」の知恵にもう一度学ぼう
内容説明
「改正」の名の下に繰り返される、給付カットと保険料引き上げ。高齢者から若者まで、公的年金に対する不安・不信は募る一方である。が、その根拠となっている年金危機説は誤解に基づいている、年金目的消費税の導入により給付水準引下げも保険料引き上げも不要であり、現在も、将来においても公的年金によって老後の生活設計は確保できる、と著者はいう。「積立方式」「民営化」「女性の年金」などの争点をめぐる議論を整理し、年金問題の全体像を明らかにした、第一人者による決定版解説書。
目次
第1部 年金不信は解消できるか(つのる不信・強まる不安―序にかえて;世代間の負担落差は縮小できるか―公的年金の保険料を現行水準以上に引き上げる必要はない)
第2部 年金をめぐる争点(財政方式の選択―積立方式への切りかえや民営化はどこまで有効か;基礎年金の財源調達―保険料徴収ベースを消費支出に切りかえよ;平均余命はさらに延びる―受給開始年齢の引き上げか拠出年数の延長か;女性と年金―専業主婦優遇批判を超えて;厚生年金基金の代行制度―廃止をもとめる民意を無視しつづけてよいのか)
第3部 むすび(負担を分配する時代へ―「痛みわけ」の知恵にもう一度学ぼう)
参考(だれでもわかる年金制度―現行制度の概要;1999年の年金改革案)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
佐島楓
Humbaba
takao
-
- 和書
- 小説家大岡昇平