出版社内容情報
グローバリズムとナショナル・エコノミーの対立を警告したもう一人の経済学者、J・M・ケインズ。その現代的意義を独自の視点で再検証。 「大きな政府」がもたらす非効率的な経済ゆえに、もはや破綻したとまでいわれるケインズ主義。しかし、ケインズが自由な市場競争主義を批判したのは、確かな基礎を持たないグローバル経済への危機感からであったと、著者はいう。また、豊かさの中の停滞と退屈が人間を衰弱させるという、今から70年近くも前の彼の「不吉な予言」は、「自立した個人」が「経済の奴隷」と化しつつあるこの世紀末の世界で、きわめてリアリティを帯びつつある。今、われわれがケインズから学べることは何だろうか? 本書の目次は以下の通り。 ●序章 凋落したケインズ ●第1章 国民経済主義者ケインズ ●第2章 「確かなもの」への模索 ●第3章 グローバリズムの幻想 ●第4章 隷従への新たな道 ●第5章 「没落」という名の建設。 アダム・スミス、ケインズという両巨人の思想を読み直し、グローバリズムへの幻想の超克と、新たな社会秩序の可能性を論考する意欲作の下巻。 ●序章 凋落したケインズ ●第1章 国民経済主義者ケインズ ●第2章 「確かなもの」への模索 ●第3章 グローバリズムの幻想 ●第4章 隷従への新たな道 ●第5章 「没落」という名の建設