公平でない世の中を愉しく生きる智恵

谷沢 永一【著】

ＰＨＰ研究所（1999/06発売）

• サイズ B6判／ページ数 251p／高さ 20cm
• 商品コード 9784569606064
• NDC分類 159
• Cコード C0012

出版社内容情報

　　平成随一の教養人が語る“人間通”語録集。｢人間」「歴史」「ことば」「友情」等、滋味あふれる名言を拾い集め、短くコメントする。　　本書は、平成随一の教養人･谷沢永一氏の箴言集である。これまでの自著から、人生の勘所を知り、世間を曇りなく見通すための名言、名句が158編選び出されている。そして、新たに短いコメントを付け、どこからでも読みこなし自在の編集である。　人生、交友、学問、判断力、政治、歴史観、読書、職業、男女……。この一冊で著者の哲学がわかる本である。　著者はまず、「世の中に公平ということはありえないということを、始めから頭にたたきこんでいる必要がある」と説く。だから諦めが肝心だ、というのか。そうではない。「己を尽くした上で、平然と静かに評価を待つしかない。それが人生だ」と語るのである。　その他にも「人生は八割以上が待つことである」「どこかで自分の道はこれだと絞らなければならない。それを絞りそこねた人は駄目です」「人間の能力で最後に問われるのは集中力です」等々、地味あふれるフレーズが並ぶ。まさに日本人につける妙薬である。　　

内容説明

人情・交友・学問・判断力・政治・歴史観・読書・職業・男女…。人生の勘所を知り、世間が曇りなく見通せる箴言１５８。

目次

第１章　人生の妙薬
第２章　歴史の妙味
第３章　戦後日本人の良薬
第４章　人間世界の切所
第５章　言葉の妙味

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

[カブトムシ]

丸山健二という作家の紹介で、丸山という姓が長野県に多く、丸山眞男の郷里も長野県としました。どこで調べたのか忘れました。谷沢永一によれば、丸山眞男は『後衛の位置から』という『現代政治の思想と行動』の「追補」と称する本で、自分は日本の恥部を暴き出すことを使命としている、とはっきり書いている。丸山が考える日本の欠点、マイナス、デメリット全部を一覧表にするというのが彼の学問的モチーフ。日本にファシズムなどなかったのに、日本を売物にして外国で評価を得て、それで日本で学問の神様になるという新商売の最高の成功者という。