出版社内容情報
常にナンバー2を貫いた、その処世観とは?
信長・秀吉・家康と三人の天下人に仕え、それぞれから厚い信頼を得た前田利家。天下を狙わず、常にナンバー2を貫いた、その処世観とは?
2002年のNHK大河ドラマは『利家と妻まつ』に決まった。主人公である前田利家だが、意外にその人物像や生涯は知られていないようだ。
▼戦国武将である利家は、桶狭間合戦などで活躍し、後に豊臣政権の五大老の一人として君臨した。
▼信長には少年期より側近として仕え、秀吉とは朋友として互いに助け合い、家康とは牽制しあいつつ豊臣家を支えあった。だが、それぞれ個性の異なる天下人三人に一目置かれ、また良好な人間関係を保てたのはなぜなのか。
▼本書では、そんな利家の謎めいた点に注目し、利家の人間像と魅力に迫る。
▼著者によれば、利家の素直で人に慕われる誠実な人柄が、下克上の時代にあって、絶大な信頼を得た理由だという。幾多の難題解決で示した優れた調整力も、正攻法を貫く利家ならではの所業だと賛辞する。
▼能力主義を重視する会社が増加する昨今、組織の人間関係をいかに生き抜くべきなのか、ビジネスマンの参考になるところも多いのではないか。
●第1章 下から這い上がった夫婦の処世
●第2章 信長に鍛えられた発想と戦略眼
●第3章 桶狭間合戦の戦略と利家のはたらき
●第4章 組織の中でいかに評価されるか
●第5章 実利か義理か、究極の選択
●第6章 同僚は必ずライバルとなる
●第7章 謀略を見抜いて対処する能力
●第8章 乱世に生きる知恵に学ぶ
内容説明
加賀百万石の礎を築いた前田利家は、信長・秀吉・家康ら三人の天下人に一目置かれた戦国武将であった。だが彼らに関わり、歴史を動かした重要人物でありながら、その人物像は、いまだ多くの謎に包まれている。本書は謀略渦巻く乱世を、秀吉を忠実に支えるナンバー2として生き抜いた、利家独特の身の処し方に迫りつつ、妻まつとの逸話をまじえ、その人間的魅力をも浮き彫りにする。
目次
第1章 下から這い上がった夫婦の処世―利家とまつ、秀吉とねねの夫婦学
第2章 信長に鍛えられた発想と戦略眼―リストラされた二年間の空白の謎
第3章 桶狭間合戦の戦略と利家のはたらき―情報重視と不屈の精神で逆境を生き抜く
第4章 組織の中でいかに評価されるか―人に愛される性格と果敢な挑戦心をもて
第5章 実利か義理か、究極の選択―賤ヶ岳の合戦にみる人生の明と暗
第6章 同僚は必ずライバルとなる―佐々成政との確執と利家の調整力の秘密
第7章 謀略を見抜いて対処する能力―家康の謀略と利家の人生哲学
第8章 乱世に生きる知恵に学ぶ―利家の遺言と前田家のその後
著者等紹介
武田鏡村[タケダキョウソン]
1947年新潟県白根市生まれ。日本歴史宗教研究所所長
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感想・レビュー
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