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真珠湾奇襲・ルーズベルトは知っていたか

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  • サイズ 文庫判/ページ数 488p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569575735
  • NDC分類 391.2
  • Cコード C0130

出版社内容情報

真珠湾攻撃を巡る日米情報戦の実態を探究。

「ルーズベルトは真珠湾奇襲を知りながら謀略的に黙過した」という説を、関係者への詳密な取材により、客観的に探究した焦眉の一冊。

「第二次世界大戦時のアメリカ大統領・ルーズベルトは、さまざまな方面からの情報によって、日本の真珠湾攻撃の意図を予知していたが、あえてこれを黙殺し、攻撃を決行させ、自国の参戦を国民に促す決定的なファクターとして利用した」……という謀略説が、これまで数え切れないほど発表され、現在においても、激しい議論が展開されている。ちなみに、つい最近の事例では、アメリカのジャーナリストである、ロバート・スティネット氏が上梓した本が話題になっている。

▼日本人研究者の中にも、いろいろな立場から、これらの説を支持する人々も多いが、どうも“奇襲”を正当化しようとの下心が観え見えの論議が多く、信頼性が薄い。

▼本書は、10年前に著者が、同名タイトルのテレビ・ドキュメンタリーを製作するにあたり、現地や、謀略説を主張する当人の取材を徹底的に行ない、そこで得られた、現段階における「最大公約数的結論」を記したものである。

[1]空白のオランダ 
[2]世界の「予知説」を検証する 
[3]沈黙のFBI長官 
[4]ルーズベルトと真珠湾、ニュー・ストーリー

内容説明

「第二次世界大戦時のアメリカ大統領・ルーズベルトは様々な方面からの情報によって、日本の真珠湾攻撃の意図を予知していたが、あえてこれを黙殺し攻撃を決行させ、自国の参戦を国民に促す決定的なファクターとして利用した」…という謀略説が、数多く発表され、現在においても激しい議論が展開されている。本書では、現地や当事者の取材を中心とした調査によって、その真偽を検証してゆく。

目次

1 空白のオランダから(テル・ポールテン将軍の手紙;日蘭スパイ合戦)
2 世界の「予知説」を検証する(チャーチルは知っていたか;『ラネフト日記』の二隻の空母 ほか)
3 沈黙するFBI長官(バルカンから来た二重スパイ;ホノルルFBIに何があったか ほか)
4 ルーズベルトと真珠湾、ニュー・ストーリー(真珠湾への関心;真珠湾への序曲 ほか)

著者等紹介

今野勉[コンノツトム]
1936年秋田生れ。1959年東北大学卒業。TBS入社。「七人の刑事」などテレビドラマの演出を手がけ、1970年「テレビマンユニオン」創立に参加。以降「遠くへ行きたい」「天皇の世紀」などのドキュメンタリーも手がけるようになる。3時間ドラマ「海は甦える」など受賞作品多数。1995年度芸術選奨文部大臣賞。演出家の他に、脚本家、武蔵野美術大学映像学科主任教授。長野オリンピックの開・閉会式プロデューサー(会場演出兼映像監督)もつとめた
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

省事

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前半は真珠湾攻撃の兆候として紹介される複数の説を検証し、後段は検証を踏まえた上で、開戦の日を迎えるまでの日米の動きを時系列で再現する構成。「ルーズベルトは敵国が宣戦する形での戦争を望んでいた」という様々な史料が示している大枠と、様々な兆候を組み合わせ「このくらいは言える」と抑制的に描いているのが見事。ただ、日本を戦争に巻き込めば本命の敵であるドイツも参戦するという、いわゆる裏口参戦の検証はされていない。それにしても二十数年前の民放はこの位充実した調査をする余裕があったのかと、今の歴史番組との落差に嘆息。2016/02/21

ひらさかさん一号

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丹念に資料を掘りおこし、真珠湾奇襲への道を解き明かしていく。よくある陰謀論や修正主義に堕することなく、可能なかぎり飛躍や推測を排して、いま言えそうなことはこのあたり、と着地点を示す。特に、日本人なら、ルーズベルトが真珠湾は近々攻撃されるらしいと知っていながら奇襲を許したことを知って、あるいは奇襲が痛み分けか返り討ちに終わっていたらその後の歴史が変わったかもしれないという思いから、一歩進んで謀略説や挑発説を持ち出したくなるが、中立な視点を崩さない姿勢は、見習わなければならないだろう。2012/06/04

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