出版社内容情報
日本人の歴史観と意識構造に迫る力作評論集。 歴史によって刷り込まれた、物事に対する日本人の“根本的な感じ方”とは何か。日本人の意識構造を問う力作評論集、待望の文庫化。 本書は、日本人のアイデンティティを支えてきた意識構造や、謝罪・不戦決議、戦後補償をめぐる言論界への批判、宗教、税金、官僚などについての評論を集めたものだが、興味深いのは、それらがすべて口述された作品ばかりであるという点だ。 この点について渡部自身、資料が完備され、アクセスも容易になった時代だからこそ「どう考えるか」が重要であり、そのためにあえて「自分の頭の中にあることしか語らない」ことにこだわったのだという。収録作品は、「日本人と民族的『刷り込み』」をはじめ、日本人の品格を再生させるためには、正当なる“武士の伝統の再認識が必要”とする「品格とは何か」、ほかに「謝罪・不戦決議を許さない理由」「夫婦別姓論議と伝統」「税金を払っている理由」など、15本。2年前に刊行された単行本の文庫化だが、いずれも今日的な問題であり、主題によっては現在のほうが、かえって切実になっているものがあるのが面白い。
内容説明
歴史によって刷り込まれた、物事に対する日本人の“根本的な感じ方”を問うた「日本人と民族的『刷り込み』」、日本人の品格を再生させるためには、正当なる“武士の伝統の再認識”が必要とする「品格とは何か」、ほかに「謝罪・不戦決議を許せない理由」「夫婦別姓論義と伝統」「税金を払っている理由」等、日本人のアイデンティティを支えてきた意識構造に迫る近年の力作を揃えた評論集。
目次
1 日本人であるということ(日本人と民族的「刷り込み」;品格とは何か)
2 歪んだ戦後言論を問う(謝罪・不戦決議を許せない理由;「戦後補償」という暴挙;移民される側の論理;東京裁判史観批判の道)
3 自由への視線(国家は公、宗教は私;夫婦別姓論議と伝統)
4 政治はどこへ行くのか(「田中角栄の死」に救われた最高裁;政治汚職の真犯人;大宝律令の変え方;税金を払っている理由)
5 忘れえぬ人々(山本七平氏を偲ぶ;一寸の虫にも五分の魂―天谷直弘さんのこと;松下幸之助の経営理念)
感想・レビュー
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