出版社内容情報
幕末の政局に大きな影響を与えた英明な藩主。 西郷隆盛、大久保利通らを見出し、幕末の政局に大きな影響を与えた薩摩藩主島津斉彬。優れた先見性と政治手腕を兼ね備えた君主の生涯。 『維新の三傑』の一人西郷隆盛が「お天道様(太陽)の如きお方」と生涯敬慕し、時の幕府老中阿部正弘や、名君と呼ばれた諸侯たちも、こぞってその見識を称賛したのが、幕末薩摩藩主の島津斉彬である。 しかし、後世の史家にも「幕末の名君」と讃えられる名声の影に、父との激しい相剋が隠されていたことはあまり知られていない。 斉彬は、対幕府政策や藩政に対する信念のぶつかりあいから、父斉興と長年にわたり相剋を続けた。そのため家督を相続したのは40歳を過ぎてからであり、その過程には派閥を巻き込んだ数々の騒擾事件もあった。 実は、薩摩藩では、斉彬の曾祖父重豪から藩主四代にわたり、父子の間で相剋が続いていた。本作品においては、斉彬に最も多くの影響を与えたと言われる重豪の生涯に焦点を当てることで、斉彬の人物像をより深く浮かび上がらせている。 「三百諸侯中で英明第一」という賛辞に隠された真実の姿を描いた書き下ろし歴史小説。
内容説明
「この日本国が英吉利、仏蘭西、米利堅といった国々と伍するには、西洋の文物を採り入れ、実用としなければならない…」斉彬の目は広く世界を見据えていた。しかし、家督相続を狙もうとする父斉興の策謀が、その行く手に立ち塞がった。―西郷隆盛らを見出して幕末維新の礎を築いた島津斉彬の生涯を、曾祖父重豪から斉彬に至る薩摩藩主四代にわたって繰り広げられた父子の相剋を軸に描く。
感想・レビュー
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