出版社内容情報
「江戸っ子はしみったれちゃいけねえ」「こんな時に損得勘定するな!」。歯切れよく、イナセが生きていた神田の町。少年時代の思い出とともに江戸っ子の魂をえがく。
内容説明
江戸っ子と美人はやるものである。なるものではない。どんなに目鼻立ちが良く生まれついても、美人をやってやろうという気のない女性は美人ではない。江戸っ子もまた然り。歯切れよく、イナセが生きていた神田の町でみんな一所懸命江戸っ子をやっていた。真剣に暮していても、どこかとぼけた可笑しさがあった。少年時代の思い出とともに江戸っ子の魂を描く。
目次
江戸っ子 べらんめぇがとび交う街で。
跡継ぎ おかずもゲンコツも弟妹より一つ多く。
露地 細長い夕焼けと、夕餉の匂いが満ちて。
昭和通り グリーンベルトに四季があった。
路 納豆売りから始まるいろんな物売り商売。〔ほか〕