PHP文庫<br> 日本人とは何か―神話の世界から近代まで、その行動原理を探る〈上巻〉

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PHP文庫
日本人とは何か―神話の世界から近代まで、その行動原理を探る〈上巻〉

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  • サイズ 文庫判/ページ数 330p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784569564609
  • NDC分類 210
  • Cコード C0121

出版社内容情報

  日本人が拠って来たる行動原理・生活様式、そして技術観などを多角的に分析。日本文化の再発見を試みた渾身の力作!日本文化の特性を探る「山本日本学」の集大成。    

内容説明

日本は有史以来、さまざまな国の文化や制度の影響を受けてきたが、その導入にあたっては単なる模倣に終始せず、一つ一つ日本に合った独自の形に同化・発展させてきた。上巻では、古代から中世の歴史の中にその検証を試みる。即ち、かな文字や律令制、鎌倉仏教、武家政治、一揆などの諸相に日本の独自性を丹念に探り、同時に日本人のアイデンティティをも浮き彫りにしていく。“山本日本学”の集大成といえる渾身の力作、待望の文庫化である。

目次

プロローグ 『大勢三転考』の日本―伊達千広が描いた歴史観
第1部 「骨の代」から「職の代」へ(日本人とは何か;文字の創造;律令制の成立;神話と伝説の世界;仏教の伝来;〈民主主義〉の奇妙な発生)
第2部 「職の代」から「名の代」へ(武家と一夫一婦制;武家革命と日本式法治国家の成立;武家法の特徴;エコノミック・アニマルの出現;下剋上と集団主義の発生;貨幣と契約と組織―中世の終わり)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

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5
タイトルにあるとおり、日本人のアイデンティティについて、歴史を紐解き語られていく。大きな流れとしては、骨→職→名の時代への変遷。日本における多数決の変遷など、目から鱗な事実が多かったし、日本の根本に根ざしている考え方がわかりやすく書かれていて、納得してばかり。そして、これまで読んできた本の要素も出てきて、そのつながりが楽しい!改めて、日本のオリジナリティとはと考えさせられるこの本を、元号が変わったこのタイミングで読めてよかった!2019/05/06

papacy

3
【日本文化はかな文化】中国から律令制度を輸入する時、日本ではかな文字が生まれ、かなへと置き換えられた。辿れば、中国では科挙試験に合格した人が権威と名誉を手に入れるので、庶民を寄せ付けない難解な漢字に権威を持たせていた。一方、日本人は文字を意思疎通・記録の手段と割り切ったため、庶民に通じる仮名を重宝した。おかげで、下級士族をも含めた緩やかな安定政治が進み、奈良~平安期にかな文化が花開いた。試験ではなく世襲での職位継承が日本では色濃くなったが、仮名が日本人の思考・人格の現れである事は間違いない。やや難解な書。2016/10/29

しんさん

1
2020年に世界中の人をお迎えするにあたり、日本を学び直す。日本の民主主義の原点=多語毘尼→貞永式目(1232)→国人一揆。武士=土地の所有権を主張し、貨幣を定着させたもの。平清盛=貨幣を輸入するという独創的発想。一揆は人を個人にし、貨幣は人を大地から遊離させる。その不安定さが室町時代。めちゃくちゃ面白い。再読。2019/04/20

i-miya

0
1989.09.00刊行 『大勢三転考』の日本 伊達千広が書いた歴史観 ○ 日本の独創性 伊達千広  陸奥宗光の兄 1802-1877 紀州藩士 紀伝体・・・『史記』 編年体・・・『資治通鑑』 骨の代・・・かばね 職の代・・・つかさ 名の代・・・な 「骨・職・名」の区分の新しさ 氏族制の時代 律令制の時代 幕府制の時代 骨→職・・・681 天武10年 飛鳥浄御原令 701 大宝律令 職→名・・・1185 頼朝、六十余州総追捕使 第1部 「骨の代から職の代へ」2007/08/31

宇和島太郎

0
候文がなかなか苦労させていまいち頭に入ってきませんでしたが、日本は昔から合議制の体制であったことわかりました2023/03/16

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